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僕、遊園地に入場できなくなる
「財布がない・・・」
マミ先生は、遊園地の入園ゲートを目の前にして、そういった。
「正確には、財布をおいてきたってわけね。」
「えーーーー!
せっかく遊園地まで来たのに、はいれないなんて。」
ヒロミがかなしそうに地団太を踏む。
まるで小学校低学年の子どもだ。
「入りたい?」
「入りたいです!」
「だったら、稼ぎなさい。
今から!」
「えーーー
でもどうやって?」
「知りません。
とにかく、稼いででみなさい。
入園時間内に、三人分の入場券を手に入れるのです!」
「・・・ああ、そっか。
これも先生の『課題』だなあ。」
「課題?」
「そう。
先生の『授業』、というかプロジェクトはね、ゴールだけ示してやり方を教えないの。
やり方は、自分で考えて、自分でとにかくやってみるっていうこと。」
「・・・うーん、なるほど。」
心臓がどきどきしている。
「とんでもないことになってしまった」と思う。
でも今更ここで引くわけにはいかないし、帰るわけにもいかない。
何としても、考えて稼がなきゃいけない。




