6.病毒の王
私は、"病毒の王"!
目標、人類絶滅……!!
基本方針は、『 』
◎作品タイトル
病毒の王
◎作者
水木あおい 様
◎ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
◎あらすじ
「――何を望む?」
魔王陛下に、彼女はそう問われた。
「メイドさん付きの屋敷を下さい」
魔王陛下に、彼女はそう答えた。
人間と魔族が絶滅戦争を繰り広げる異世界に召喚された、何の力も持たず、自分の名前も失った一般人女性。
彼女はその約一年後、魔王軍最高幹部、"病毒の王"――ロード・オブ・ディジーズと呼ばれていた。
そして彼女は、この世界で生きていくために、必要な物を全て手に入れた。
"病毒の王"という名前を。
最高幹部のお給料を。
郊外のお屋敷を。
可愛いダークエルフの専属メイドさんを。
幸せな日常を。
そのためなら、きっと、人類という種族を絶滅させる事なんて、安いもの。
彼女は、"病毒の王"。
種族、人間。
目標、人類絶滅。
◎タグ
R15 ガールズラブ 残酷な描写あり 異世界転移 オリジナル戦記 恋愛 ハッピーエンド 百合 主従百合 ほのぼの ダーク 女主人公 魔王軍最高幹部 メイド ダークエルフ もふもふ・モフモフ 西洋・魔法 人外 ダークファンタジー
◎個人的オススメ度
☆10
◎レビュー・感想
異世界に召喚された、何の力も持たず、自分の名前も失った一般人女性。
これは人間が人間を絶滅させる物語。
目標、"人類"絶滅。
主人公が行う副官や仲間との軽快なやり取りと、目標人類絶滅のギャップがすごい。絶滅の為の作戦がド外道なのに、語り口調や話の内容が百合百合してたり男友達とじゃれ合う感じなのでシリアスさはほとんど感じられないです。
一般人だから戦術知識も戦闘力もない。ただ元の世界の戦争の知識はある。異世界には戦争犯罪はまだなく、そしてこの戦いは絶滅戦争。決戦前の病毒の王の叫びが心に響きます。
「よくもここまで、――――――――――――っ!」
もし私たちが同じような境遇になったとき、同じことをしないと言えるでしょうか?突然異世界に召喚されて戦う力がない。それでもその地での出会いから敵を全て滅ぼしても守りたいものができた。現代人だから戦争でやってはいけないことの知識を少しは持っているでしょう。現代では戦争にもルールがありますが、舞台は異世界。戦争知識を振るうことをためらうでしょうか。彼女と私たちとはほとんど何も変わらない存在なのですから。
異世界転生転移物だとよく酒作ったり塩作ったりしていると思いますが、それでも結構知識が必要ですよね。なろう読者の中に酒の作り方知っている人は非常に少ないと思います。この作品はそういう知識は使わず、一般的に知られている(知っていてもやらない)戦争の知識で戦い抜いています。なので、私たちが転移しても同じようなことは(知識的には)可能なことだと思います。そういう観点からするとかなり現実的な話で、だからこそ物語では現実的じゃない戦争になっているんでしょう。
ガールズラブのタグでためらう人が結構いるかもしれないですが、そこまでラブラブしていたりする訳ではありません。女主人公にありがちな展開だと思います。
チートタグは入っていませんが、主人公がオンリーワンの能力をひとつ持っているので若干ご都合主義的な感はあります。その存在も最後まで生かされているので、よくある転生物のチープな能力とは一線を画していると思います。
別の方のレビューで、アットホームな職場と書いてありますが、正しくそのような表現で合っていると思います。アットホームで笑いが絶えず、みんな家族のような職場(笑)。地雷感が凄いです。どこの地獄だという感じですね。もっとも、地獄を作る側ですが。
100万文字を超える大作で本編が完結しているにも拘わらず総合評価が低いのが不思議です。読んでもらえれば面白く思ってもらえるはずです。ユニークアクセスが80万に満たないので、これからより多くの人に読んでもらいたい作品です。
◎作品傾向
シリアス☆8
戦闘傾向☆7(☆2)
恋愛傾向☆7
チート性☆6
物語の内容自体目標人類絶滅なのでシリアスだけど、語り口調が軽いためそこまで重く感じない。戦闘傾向も評価しずらい。ネタバレ的なので詳しく書かないけれど、読めば戦闘傾向の(☆2)もわかるかも。チート性は犬との関係から。
◎作品情報
完結済長編
番外編連載中
文字数 1,204,398文字
ブックマーク 4,419件
総合評価 19,520pt
初掲載日 2019年 08月01日
作品URL
https://ncode.syosetu.com/n0498fr/




