表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

トラウマ

作者: 山路東進


わたしは最近、トラウマというものを抱えてしまったらしい。


そいつはどうも厄介だ。




そのトラウマを抱えたのは高校生の頃。


長期休みに入る前、学校では校内放送で終業式が行われていた。


運悪く席が一番前だったわたしは、先生もすぐそばにいたので真面目に聞くことにした。


「長いなぁ...」と思っていると、視界の隅でなにかが動いているのがわかった。


それは、ダンゴムシだった。


てくてくと壁の隅をつつくように動く様は少し可愛らしい。


そいつを逃がしてやろうと思い席を立とうとしたが、今は放送中だ。


いきなり立ち上がったら皆に変に思われてしまう、と思ったわたしは近くにいた先生に頼むことにした。


小さな声で、「先生、そこにダンゴムシが、、、」と言うと


先生は笑顔で立ち上がって、そいつの方へ近づいていった。


これで安心、、、 そう思ったときだった。


先生は思いっきりダンゴムシを踏み潰した。徹底的に。


そしてその死骸を足で教室の隅へとやった。


その後も先生は何食わぬ顔をして、放送を聞いていた。




あの時、わたしの心へ刺さったなにか、それがトラウマってやつなんだろうか、、、


「言わなきゃよかった」なんて考えたりもする。


ともかくこれがきっかけで、どんなに小さい虫でも殺さずに逃がすようになった。


果たして良かったのか、悪かったのか。


部屋に虫が出ると、あのシーンが頭のなかで鮮明に再生される。






トラウマの語源はギリシャ語らしいです、虎馬は当て字、、、

馬鹿も諸説ありますが当て字らしいですね


読んでいただきありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ