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竜の赤ちゃん、拾いました。第一章~第三章  作者: 小川せり
第二章 幻を見る者
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番外編 ゼリーの正しい食べ方

ユストが子供の頃の話になります。

ゼリーの正しい食べ方



青の森の中を、ユストは泣きながら歩いていました。傷心(しょうしん)のユストに()()ちをかけるように、雨まで()り始めました。

「あっ!」

気が付いたときは、ユストは顔から地面(じめん)(おも)()(たた)きつけられていました。一瞬(いっしゅん)意地悪(いじわる)門番(もんばん)の子に(うし)ろから()()ばされたのかと思いましたが、()()につまずいただけのようでした。手のひらに小石がいくつかめり込み、(ひざ)からは血が出ています。

どうして、悪いことは重なるのでしょう。「()きっ(つら)(はち)」とはこのことです。ユストは手のひらにめり込んだ小石を指で押し出しながら、悲しくなりました。


ユストには孤児(こじ)になる前の記憶(きおく)一切(いっさい)ありませんでした。養父(ようふ)のモルデカイは幼いユストのためにいろいろと心を(くだ)いてくれました。(いそが)しい仕事の合間(あいま)に、ユストにスクエアード語を教えてもくれました。言葉が(つう)じなくても()い人ということはわかるのですが、モルデカイは()っからの学者(がくしゃ)(はだ)でちょっと変わったところがあるため、(こころ)(うち)を打ち明けられるほどには()()けられませんでした。

お城では、王様も女王様もそして幼い王女も優しくしてくれました。ユストがどこから来て、どんな事情(じじょう)で森の中の()()りにされていたのかは誰も知りませんでしたが、元々(もともと)、良い家の子供だったのでしょう。()()も良く、お行儀(ぎょうぎ)も良いユストは、女王の遊び相手として王様のお眼鏡(めがね)にかないました。

しかし、国王(こくおう)一家(いっか)に気に入られているユストを(ねた)む者も少なくありませんでした。ユストに(めん)()かって「()()」と言う人もいました。その(たび)にユストは深く傷付(きずつ)きましたが、誰にも(こころ)(うち)を打ち明けることはできませんでした。そのせいもあって、ユストは(いま)だにスクエアードの言葉も習慣(しゅうかん)にも馴染(なじ)めず、どこにも居場所(いばしょ)がないように感じていました。

だから、ユストは泣きたくなるといつも青の森へ行きました。深い森に一人で入っても、不思議(ふしぎ)(こわ)いと思ったことは一度もありませんでした。まだ6歳の子供が泣くために森の中に入っていくとは、なんとも(せつ)ない話ですが、本人(ほんにん)がそれを(せつ)ないと思っていないのがまた切ないではありませんか。


今日もユストがいつものように青の森で泣いていると、大きな虫が飛んで来てユストの頭にコツンと当たりました。コツンとぶつかった虫は、そのままストンと落ちてユストの肩にとまりました。さらにもう一匹、どこからともなく飛んで来て反対側の肩にとまりました。ユストは虫が好きではありませでしたが、すごく悲しくて、(つら)かったので、()(はら)う気にもなりませんでした。一瞬(いっしゅん)だけ泣き()みましたが、すぐにまたしくしくと泣き始めました。

「ねえ、なんで泣いているの?」

誰かが耳元(みみもと)(ささや)きました。女の子の声のようでした。ユストは泣き顔を見られるのが(いや)で、(ひざ)に顔をぎゅっと押し付けると声が聞こえた来た方向とは逆の方向を向きました。

――僕に話しかけないで!

ユストは横を向いたまま、ひたすら女の子がどこかへ行くのを待っていましたが、女の子はじっとこちらを見ているようでした。

「ねえ、なんで泣いているの?」

今度は反対側からも声を掛けられました。ユストは(あわ)てて顔の向きを変えると、さらにぎゅっと(ひざ)に顔を押し付けました。

「ねえ――」

――しつこいなあ!(ほう)っておいてよっ!

ユストはムッとして顔を上げましたが、そこには誰もいませんでした。

――あれ?さっき確かに誰かの声がしたのに......

後ろを振り返ってみましたが、そこにも誰もいませんでした。

――もしかして、森の奥に()()()ぎてしまったのかな?変な生き物がいたりして......

ユストはぞっとしました。誰にも会いたくないと思っていたので、人目(ひとめ)()けるように、森の奥へ、奥へと来てしまいましたが、急に森の中に一人でいることが怖くなりました。一刻(いっこく)も早くこの場から()()らなければなりません。ユストが立ち上がりかけると、またしても声が聞こえてきました。

「ねえ、ここよ、ここ!」

誰かがちょんちょんと(ほお)()いています。ユストはもう一度、(うし)ろを()(かえ)りましたが、やはり誰もいませんでした。

「ここだってば!ここ!」

クスクスと笑う声がして、ユストはキョロキョロと(あた)りを見回(みまわ)しましたが、やはり誰もいませんでした。(おそ)ろしくなったユストは、走って逃げだそうとしました。

「おバカさんね。ここだってば!」

――どこっ!?

パニックになったユストは、先程(さきほど)までとは違う意味で泣きそうになりました。その瞬間(しゅんかん)、ちょんちょんと再び誰かに(ほほ)()かれて、ユストは(かた)まりました。ゆっくりと首を(ひね)った視線(しせん)の先には、奇妙(きみょう)な生き物がいました。

――えっ!?

いつの間にか、肩に小さな人間が乗っているではありませんか。

――小人(こびと)っ!

地底(ちてい)には緑色の小人が()む王国があると聞いたことがあります。青の森であれば、そのような地底(ちてい)王国(おうこく)(つな)がっていても不思議ではありません。この小人たちは地底から()いてきたのでしょうか。ユストが目まぐるしく頭を働かせていると、小さな人間はふわりと羽を広げてユストの肩から飛び立ちました。




挿絵(By みてみん)




――ちがうっ!小人じゃない!妖精(ようせい)だ!森に()む妖精だっ!

ユストは興奮(こうふん)して立ち上がりました。妖精に()えるなんて、何百人に一人の、いえ、何万人に一人ではないでしょうか。もしかしたら、自分はすごい強運(きょううん)()(ぬし)なのかもしれません!

「よ、よ、ようせいさんっ!?」

思わず、声が裏返(うらがえ)ってしました。

「ふふふっ、そうよ、泣き虫さん。びっくりした?」

こくりと(うなず)いたユストの手の上に、リンとキキはふわりと()()ちました。

「泣かないのよ。男の子でしょ。」

「男の子でしょ。」

妖精たちに言われて、ユストは()ずかしそうに(うつむ)きました。


はじめのうち、妖精たちはユストを(ほう)っておこうと思っていました。いつも泣いているユストのことが気にならないと言えば(うそ)になりますが、いかんせん人間の子供です。(かか)わらないにこしたことはありません。幼い子供がいつも一人で泣いているのは可哀(かわい)そうですが、二人は人間が苦手(にがて)でした。というよりも、大嫌(だいきら)いでした。例え、子供であっても、(はる)(むかし)、自分たちの国を(ほろ)ぼした人間に手を()()べるつもりはありませんでした。


(さかのぼ)ること三百年、妖精たちは緑の谷に小さな王国を(つく)平和(へいわ)()らしていました。しかし、ある日、突然(とつぜん)、緑の谷に人間たちが(あらわ)れ、妖精たちの頭上(ずじょう)で戦争を始めたのです。(あらそ)いとは無縁(むえん)の世界で生きてきた妖精たちは何が起こったのかわらないうちに、戦火(せんか)()()まれ、ある者は爆弾(ばくだん)()()ばされ、ある者は人間や軍馬(ぐんば)()み殺され、その多くが人間たちの戦争の()()えとなって死にました。たった一日の戦争で、何百人もの妖精が死んでしまったのです。戦闘(せんとう)が終わった後、人間たちは生き残った敵兵(てきへい)(あぶ)()すために、谷に火を(はな)ちました。それによって、かろうじて生き残っていた妖精たちもすべて死んでしまいました。奇跡的(きせきてき)に生き残ったのは、その日、たまたま、谷の外に出掛(でか)けていたリンとキキだけでした。二人が目にした光景(こうけい)は、あまりにも無残(むざん)でした。()()げた仲間たちと(はい)になった家々(いえいえ)。それ以外は何一つ残っていませんでした。

谷を(あと)にしたリンとキキは心を()くし、()ける(しかばね)となって何年間も荒野(こうや)彷徨(さまよ)いました。


二人は人間を心の底から(にく)みました。妖精族(ようせいぞく)だって喧嘩(けんか)をすることはありますが、相手を殺すまで(たたか)うことはしません。二人が()(かぎ)り、相手(あいて)を殺すまで(たたか)()う生き物は人間だけでした。人間たちが(おこな)いを(あらた)めない限り、いつかはきっと、(たが)いに(ころ)()ってこの地上(ちじょう)からいなくなってしまうでしょう。そうなったとしても自業自得(じごうじとく)です。

二人は人間を一生(いっしょう)(ゆる)さないつもりでしたし、(ちか)づくつもりもなかったのですが、泣いているユストを見ていると可哀想(かわいそう)でいてもたってもいられなくなるのです。森の中でしばらく泣いた後、とぼとぼと町へ帰っていく()せた小さな(うし)姿(すがた)見送(みおく)(たび)に、二人の胸は痛くなりました。そして、とうとう今日、二人はユストに声を()けてしまったのです。


「どうしていつも泣いているの?」

二人に(たず)ねられたユストは、ポツリポツリと()(うえ)(ばなし)を始めました。小さい頃、森の中でスクエアードの王様に(ひろ)われたこと、拾われる前のことはまったく(おぼ)えていないこと、毎日、「()()」と(いじ)められていること、などなど。

最初のうち、妖精たちは真剣(しんけん)にユストの話に耳を(かたむ)けてくれていました。しかし、ユストが動く(たび)にユストのポケットから甘い(にお)いが(ただよ)ってくるので、次第(しだい)に二人は()()かなくなりました。

――ぐうぅ~

――キュルル~

甘い匂いに刺激(しげき)されて、二人のお(なか)盛大(せいだい)()(はじ)めました。

「妖精さん、お腹が()っているの?」

妖精たちのお腹の鳴る音があまりにも大きかったので、ユストは目をまん丸くしました。真面目(まじめ)な話を()いている最中(さいちゅう)で、きまりが悪かったのでしょう。二人は顔を赤らめました。

「少しね。」

「そう、ちょっとだけ。」

ユストはポケットの中にお城で(もら)ったお菓子が入っていることを思い出しました。とても美味(おい)しかったので半分ほど食べて、あとはモルデカイに持って帰るつもりでした。

「......これ食べる?」

ユストはごそごそとお菓子の(つつ)みを()()り出しました。さっき、(ころ)んだせいでお菓子はボロボロに(くだ)けていましたが、それでも二人にはとても美味しそうに見えました。アーモンドの粉を練り込んだこのお菓子は、スクエアードではとてもポピュラーなものでした。

妖精たちはすぐさまお菓子に飛び付くと、夢中(むちゅう)で食べ始めました。ガツガツとお菓子を(むさぼ)()らう二人を見て、ユストは「今度は泣くためではなく、この子たちにお菓子をあげるために森に来よう」と思いました。

二人がお菓子に夢中になり過ぎたため、ユストの「お(なや)相談(そうだん)」は答えが()ぬままに終わってしまいましたが、「奇跡(きせき)出会(であ)い」のお(かげ)でユストの心は少しだけ軽くなりました。


次の日から、ユストは毎日、森に出掛(でか)けるようになりました。妖精たちとお菓子を()()って食べたり、一緒に遊んだりするうちに、三人はあっという間に仲良くなりました。

ユストは妖精たちを自分と同じ年ぐらいだと思っていましたが、このとき、リンとキキは(すで)に500歳を()えていました。しかし、妖精族(ようせいぞく)というのは、いくつになっても子供っぽいところがありましたので、大人(おとな)よりも子供と遊んでいるほうがずっと楽しいようでした。

二人を出会ってから知ったのですが、妖精たちは可愛(かわい)らしい()()に合わず、(くち)(わる)く、そして(おお)()いでした。

――なんか、絵本に()かれている妖精と(ちが)うな~

妖精たちに会う(たび)に、ユストの中の妖精のイメージは(くず)れていくのでした。


やがて、ユストのスクエアード語も上達(じょうたつ)し、近所(きんじょ)の子供たちとも仲良(なかよ)く遊べるようになりましたが、時折(ときおり)、お菓子を持って妖精たちを(たず)ねることは忘れませんでした。もちろん、妖精たちの存在(そんざい)は誰にも()かしませんでした。


ある日、ユストが城で王女たちと遊んでいると、おやつにとても綺麗(きれい)なゼリーが出されました。(すず)()透明(とうめい)(うつわ)に入ったゼリーは、二色(にしょく)(そう)になっていました。一番上は、サイダー味の透明(とうめい)のゼリー。真ん中には小さなミントの葉が()えられています。その下はブルーハワイ味の青いゼリーです。中には丸いピンク色の(もも)のゼリーや黄緑色(きみどりいろ)のメロンゼリー、紫色(むらさきいろ)のブドウゼリーが入っています。あまりにも綺麗(きれい)だったので、ユストは妖精たちにも食べさせてあげたくなりました。

ユストが思い切って、若い給仕(きゅうじ)(がか)りにゼリーを持って帰ってもよいかと(たず)ねると、給仕(きゅうじ)(がか)りは微笑(ほほえ)んですぐに許可(きょか)してくれました。

若い給仕係りは、ユストがいつもモルデカイにお菓子を持って帰っていることを知っていたので、今回もそうだと思い、ゼリーを(はこ)びやすいように(はこ)に入れて、さらに(ふくろ)に入れてくれました。

自由(じゆう)に外に出られない王女は、町に帰るユストを(うらや)ましそうにユストを見ていました。本当は町に帰るのではなく、これから森に行くのです。ユストは(うそ)()いたことにほんの少し(つみ)意識(いしき)を感じつつも、早速(さっそく)、森へと()かいました。




挿絵(By みてみん)




ゼリーを見た瞬間(しゅんかん)、妖精たちは歓声(かんせい)をあげました。

「うわぁ~、キレイっ!」

「すごいっ!こんなキレイな食べ物、見たことがないわっ!」

妖精たちは(よだれ)()らさんばかりにして、ゼリーを見ていました。

これだけ喜んでもらえれば、苦労(くろう)して(はこ)んできた甲斐(かい)があるというものです。

しかし、二人は喜びつつも、中々(なかなか)、食べようとはしませんでした。

なぜかもじもじしています。

「どうしたの?食べないの?」

ユストが二人に声をかけると、二人は顔を見合(みあ)わせて(うなず)()い、そして――

「あのね、(じつ)はわたしたち…」

「一度、やってみたいことがあるの。」

キキとリンはゼリーが入った(うつわ)(ふち)に立ちました。

「きっと、ユストは()(わる)くすると思うけど、(おこ)らないでね。」

そう言うとキキは(まよ)うことなくゼリーの海に飛び込みました。

ちゃぷっ

――あ”ーっ!

ユストは心の中で叫びましたが、止める間もありませんでした。

「きゃあっ!あたしもっ!」

ちゃぷっ

――あ”ーっ!

すかさず、リンも飛び込みました。これまた、止める間もありませんでした。

あっけにとられているユストの目の前で、二人は大きな口を開けてゼリーを食べながら、下へ下へと(もぐ)っていきます。

ユストが(うつわ)を目の高さに持ち上げると、キキがちょうど(うつわ)(そこ)(たっ)したところでした。キキはガラス()しにユストに手を()ると、今度は器の底を()って上へ上へと(およ)ぎ始めました。

――こんな食べ方ってあり!?

(うつわ)を持ったまま、ユストは絶句(ぜっく)しました。


「プハッ!」

「フウッ!」

ゼリーの海から顔を出した二人は、大きく息を吸い込むと、満面(まんめん)の笑みを浮かべました。こんなに楽しい気分になったのは、何百年振りでしょう。

「ユストっ!ありがとう!すご~く楽しかった!」

「あたしもっ!すご~楽しかったし、冷たくて気持ちが良かった!ありがとう!」

「ホントね、ゼリーがシュワシュワってして、気持ちが良かったわね!」

「シュワシュワっとした」というのは、サイダー味のゼリー部分でしょう。しかし、ユストとしては、そこは「楽しかった」とか「気持ちが良かった」ではなく、「美味しかった」と言ってもらいたいところです。でも、悪気(わるぎ)のない笑顔(えがお)()けられると、そんな言葉も引っ込んでしまいます。

「ユスト、ゼリーを無駄(むだ)にしちゃってごめんね。」

全部(ぜんぶ)、キレイに食べるからね。」

いつもは(にく)まれ(ぐち)ばかりの二人ですが、今日はやけに素直(すなお)です。

――もしかしたらこの子たち、そんなに悪い子じゃないかも......

ユストは思いました。

「ユストも一緒(いっしょ)(およ)げたらよかったのにね。」

「ホントね。ユストがもう少し小さかったらよかったのに。」

「フフフッ、そんなの無理だよ。」

二人の言葉に、ユストは思わず()()してしまいました。

――それに、もしも僕が君たちくらい小さかったとしても、そんなお行儀(おぎょうぎ)(わる)いことはしないよ。

あっという間に(あな)だらけになってしまったゼリーを見て、ユストは苦笑(くしょう)しました。そんなユストの(こころ)(こえ)()ってか()らずか、大満足(だいまんぞく)の二人は、顔や頭に()いたゼリーを葉っぱで()きながら、羽を(ふる)わせて笑っていました。

二人のお行儀(ぎょうぎ)の悪さには(あき)れるばかりですが、ご機嫌(きげん)な笑っている二人を見ていると、ちょっとだけ可愛(かわい)いなんて思ってしまうから不思議(ふしぎ)です。





妖精たちは過去の恨みを越えて、人間に手を差し伸べたことで、新たな道(人間との共存)が開け、美味しいお菓子も手に入れられるようになりましたね。いつまでも過去に捕らわれていては何も変わりません。私達も妖精たちのように勇気を出して、一歩前に進む必要があるのかもしれません。

また、泣いてばかりのユストも、腹ペコの妖精さんたちを気に掛ける優しさを忘れませんでしたね。人はどんなに辛い状況でも、他人を思いやることができます。自分がいっぱい、いっぱいで他人のことなんて気にしていられないと思うような状況でも、その気になりさえすれば、他人のために何かをすることができます。そして、どんな状況でも他人を思いやることによって、自分のことばかり考えることを止め、視野が広がり、元気になり、結果的に自分も励まされることになるのではないでしょうか。最近、大きな地震がありましたが、辛い避難所生活でも周囲とのかかわり方によって、大きな違いが生まれるのはこのようなちょっとした点かもしれません。

避難所生活でも私たち現代人にとってはかなり辛いのに、ある日、突然、難民キャンプに放り込まれたらどうなるのでしょうか。周囲がユストのような人たちであることを祈るばかりです。

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