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魔法でできた世界で俺は剣で最強  作者: 希華
一章 家族
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どーでも話 : 昔話はほどほどに

春花のことに関して、冬花と華蓮がどんなことをして来たかを知るときの話です。

つまりは第90部と89の間の話ですね。



冬花たちでのパーティーをするする二日前。

つまりは家を作りに行っていたときの話。



「ねぇ、イルミナさん?」


冬花はイルミナに話しかけていた。


「なに?冬花ちゃん」


と、愛想よく答えようとするイルミナ。


「お兄ちゃん、こっちでどんなことしてきたの?教えて!」


ということだった。


「いいわよ。あっ、ついでというかだけど春花の昔も教えてくれない?」

「いいよ!」


こちらも意義よく承諾。


ここに春花の歩んだ道を知られるときが来た。

本人いたら、心が持たないが。



「さて、春花のことを語りましょう!」


話を聞き付けた、シイナ、華蓮、スズハが集まり、ワイワイと女子会が始まった。



「まずはどこから話す?」

「勿論、イルミナからでしょ。この世界での始まりらしいしね」

「了解したわ。私が春花と出会ったのは…………」


イルミナは春花と出会ったときの話をし、そのあと、この家に住むまでを話した。



「そんなことをしたんですか」

「私としては幸運だったわよ?」


シイナたちもぶっちゃけ始めて聞くようなものだから、結構興奮している。


冬花は呆れたような、でも嬉しいような顔をしながら、イルミナに話した。


その後はそのときどうだった!とか詳しく話を聞かれていた。



「お兄ちゃん、カッコいい」

「春花は昔からああなの?」


今度はイルミナから冬花へと聞いた。


「うん!お兄ちゃんはずっっとかっこよかったの!」


と、話し始める。


「お兄ちゃんはね、常にかっこよくて、でも人見知りとかで小さくなったりして可愛かったり、でもとても心は強くて、守りたいもののために命を張る人だった」

「確かに」


冬花の語りだしたところから、肯定以外の言葉は思い付かないほど、そのまんまだった。


「でもね昔はあんなにも怒りは持ってなかった」

「えっ?怒り?」


突然暗くなった雰囲気を漂わせた冬花の話に食い入るように話を聞き始めた。


「昔は確かに守るもののために体を張る人だった。でもそれはあくまでも使命感を持っていただけで、自分の意思、感情で高ぶったりはしなかった」

「へぇー、そんなことあるんだ」


シイナは使命感だけで動く人がいるか、に対してそんな感想が漏れた。


「多分、怒りは持てなかったんだろうね。それに至るまでの理由があってとか根本を考えていたから」


(冬花ちゃん、貴方はどうしても内心を知っているの?)


と、イルミナは若干考えたが怖くなり止めた。


「でも、多分ね、悪意を真に知ってからは自分の正義感とか使命感とか全て捨てたんだと思う。そのあとからかな、大事と思うものだけを見て、守ろうと怒りを持って動くようになったのは」

「悪意ね。確かに春花は悪意に対して敏感すぎたし、悪意そのものに怒りを抱いてるかのように」


ちょっとしたしみじみとした空気が流れた。


「ねぇ、お兄ちゃんどんなことをしたの?怒りのままに」


冬花は気にせずそれをぶったぎり、それをバトンにして回した。


「確か、ここにいる人のやつとかだいたいそうよね」

「いんや、せいぜい半分半分だと思うよ」


シイナの言葉をスズハが否定して、それに同調するようにイルミナと華蓮は頷いた。


「えぇっと、シイナはそれに該当するわよね?」

「そうね、私の父さんが、自分の欲を満たすために春花を狙ったからね。ゴミと判断して怒りを持ったのよね」

「それ、聞かせて!」


シイナはせがまれるまま、なれそめ話気味だったが、春花のしたことを話していった。


「王様も殺したの?春花兄さんは」

「お兄ちゃんらしいよ」


と、ちょっと動揺する華蓮と全く揺るがない、むしろ当然とばかりに頭を縦に振る冬花と、それぞれ性格が別れる反応だった。


「まぁ、それを見て、カッコいいな、この人は強いなって思ったのよね」

「そうだったのか。私はそういうのはなかったからね」


どうやら次はスズハのようだった。

地味に話したかったらしい。


スズハは春花との出会いからここに至るまでを細かく話した。


「これもまた、春花兄さんらしいというか」

「やっぱり、手を差し伸べる姿勢はお兄ちゃんだね!」


これに関しては二人とも、別れず、やっぱりというかなんというかな感じで頷いた。



「こっちはだいたい話終わったかしら。次はあっちの方を聞かせて?」

「はーい。何がいいかなぁ」


冬花はその場で俯きながら、考え込んでいた。


「あっ、そうだ!これなんてどう?」



……………………



「ただいまぁ。って!なんだその目は。俺なんかしたか?」


春花は帰って来て、すぐに自分を見る視線がおかしなことに気づいた。


「ねぇ、春花?貴方って、メイドさんとか、そういうのが好きなの?」

「はい?」


突然のワケわからない質問に戸惑う春花。


そこに畳み掛けるように


「春花、かめ・めって言うのを本当に出そうとしたことあるの?」

「フアッツ!?」


春花は何故知ってるというか黒歴史だよそれ!と顔が物語っていた。


「スカートを来て、外を歩いたって本当?」

「オフッファ?!」


春花の心へ一万ダメージ!


「あの、前に知り合った小さい子にお父さんって呼ばれてたのは本当なんですか?それで職質を受けてその子にお父さんですって言われたのって本当ですか?」

「待って、待ってください!それは確かにあったけど!あれは、あの子がたまたま!」


春花急いで弁解。

精神疲労プラス五百。


「ねぇ、お兄ちゃん確か前に何かの間違いで………」

「お前かぁーー!」


春花の絶叫轟く。


「ねぇ?春花………」


他にも合唱で歌詞間違えたとか、電車で寝て、終点駅まで行ってしまって警察沙汰(クラスメイトに知られて)になったり、面談で内容間違えて、聞かれてもいないことを先生に言ってしまってそれが好きなアニメとかで………。

始めて足を吊ったとき、それを折れたと勘違いして叫んだり、母さんの漫画に春花をモデルにしたキャラが出てそれがとても香ばしくて、近くにそれを愛読する人にモデル?ってばれて、一年間そのキャラで通されたり。



その日春花は徹底的に冬花をしごいた。

そしてその後心が折れた。


「昔の俺よ、何故そんなことをしたのだ…………」


とだけ言い残して。



次の日までは喋れないくらいには心は粉々にされていたとさ。








半分は自分の本当のことだったりして、じわじわと苦しみました。(なら書かなきゃ良かったのに?はいそうです)


次はIfでもしようかなと予定してます。


見てくれてありがとうございました。




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