剣士の優しさ
新キャラ登場
テンプレ感凄いね
俺とイルミナの二人の生活が始まって2週間がたった。
俺達は修行をしていた。
「アイシクルショット!」
「ふっ!らぁ!」
俺はいつも通り斬る。
しかし今日は違った。
「くっ!」
1、2発回避を余儀無くされた。
おお、始めて俺に回避をさせた。
だが、まだ負けないよ。
回避をして、イルミナの前に一気に距離を詰めた。
「また、私の負けかぁ」
と悔しそうに嘆く。
俺はそれに本音を言う。
「でも、始めて回避をさせたじゃないか」
「でも負けは負けです」
まぁ、その通りだな。負けを認められる人は強いんだよなぁ。
比較的どうでもいいことだけだ。
「まあ、威力が段々上がってきてるし、よほど強い相手じゃなければ負けることは無いんじゃない?」
「まあ、そうですけども春花に一度も攻撃を入れられないし」
俺に関しては防御は無敵に近いものがある。魔力というものを霧散させるスキル。それがある限り一定以上の魔法じゃなければ俺に霧散させられて終わりだ。
「ふふふ、まだ負けられんよ」
「明日こそは一撃いれて見せます」
やる気に満ち溢れる様子のイルミナ。春花はそれに自然と小さな笑みを浮かべる。
「そうなるといいな、させる気はねぇけど。さてと帰るか」
「そうですね」
と、最近はこんな感じな生活が続いていた。
「ん?なんだ」
帰り道、なんとなくマップを見ていた。
すると、俺はマップに小さい反応があることに気づいた。
それが何かわからず、ちょっと考えるような仕草を取るとイルミナに気づかれ質問された。
「どうしたんですか?」
隠す必要もなく、それに結論も出たのでそれを述べる。
「ああ。なんか子供の反応を見つけたんだが…」
「えぇ!?この辺には人は来ないはずなのになんで子供が……一人、ですか?」
その質問に急いで確認し直す。マップにはその反応以外に人の反応はなかった。
「ああ、周りに他の人の反応はない」
「迷子ですかね。それとも……」
多分、迷子じゃないと思うんだよなぁ。理由も特にないただの勘だが。
「まあ、気になるし行ってみるか」
「はい」
俺達は帰り道からはずれ子供の反応があった場所に向かった。
反応のあった場所に到着した。
反応のあったそこにはひどく衰弱した子供が一人で眠っていた。
俺はすぐに息があるかを確認した。
……まだ、息はある。大丈夫……ではなさそうだが、ひとまずは、な。
「まだ、息はある。一旦家まで運ぼう」
とりあえず手当等もしなければならず、家に運ぶことを提案。
「そうですね。なんでこんなに小さい子が一人でこんなにボロボロになっているかも気になりますしね」
二人の意見は当然のように合致し、春花が子供を担いだ
「そうだな。そこら辺の話はこの子が起きてからにしよう」
話も何もやはり回復させたからじゃなければどうしようもないので二人は急いで家に戻った。
家に帰ってから動きは早かった。
急いでベットに寝かせ、傷の手当てをした。
急いで手当てをしたことが効いたのか、命の危機からは脱したようだ。何かを食べさせたいところだが意識がないと無理だから起きるのを待つしかない。
「ひとまずはこれでいいでしょう」
「ああ。後のことはこの子が起きてから決めるか」
「あと、この子の体を調べた時に奴隷紋を見つけました」
案の定って、感じだな。多分そんなじゃないかと思ってた。
「やっぱり奴隷の子だったか」
だが、問題はそこじゃない。
「ですが、なんでここにいるのでしょう」
そうだ、なぜここに、だ。奴隷なら余計に。
「そうだな、逃げてきたという可能性が一番高いだろうな」
「そうでよね。私も同じ見解です」
今んところは何かしらあって逃げ出した線が一番濃厚だな。
「だとしたら、どうするかねぇ」
「誰かの購入した奴隷となると、私達に出来ることは少なくなってしまいますね」
悔しいが、イルミナの言うとおりだった場合、俺にはどうすることもできない。
いや、奴隷、ということ自体はどうにでもなる。
だが、購入された、というのが厄介になる。
「まあ、ひとまず保留だ。ご飯にしよう」
時間もあれだったし、これ以上考えても何も出なさそうだったので思考中断。飯にすることにした。
「そうね」
次の日
俺が起きたのは朝日が登り始めた頃だった。
イルミナの
「起きてください。あの子が目を覚ましました」
という声に起こされたのだった。
それよりもあの子のことだ。
「イルミナ!」
「あ、春花。おはようございます」
「あっああ、おはよう」
やべぇテンパってた。
自分で思ってたよりもあの子のことを心配になってたんだな
「それであの子は?」
「あっちでご飯を食べてます」
なら、大丈夫そうだな。
「そうか。なら俺も行くか」
とりあえず飯食って話を聞こうか。
机にがつがつ飯を食べている女の子がいた。
ああ、女の子なのね。
とりあえず席につくか。
俺がベーコンもどきなどを食べてたとき女の子が俺に気づいた。ていうか今まで気づいてなかったんだな
「誰ですか?」
怯えた声で聞いてきた
「俺はこの家に暮らしている八雲 春花だ。君の名前は?」
「あの、そのぅ」
「春花はあなたを最初に見つけて、助けた人です」
イルミナの適切なフォローが入り、安心した表情になった。
それから女の子は素直に話し始めた。
「私はマナです。八歳です。えっと助けてくれてありがとうございます」
「そうか、じゃあマナ。なんで一人でこんな森のなかにいたのか教えてくれるか」
「うん」
マナの話をまとめるとこうだ
まずきっかけマナの両親が死に一人になったマナは違法奴隷に売られたそうだ。いや、売られたではなく捕まった、というのが正しい。
捕まった牢のなかには同じくらいの子供がたくさんいて、みんな怖がってた。
怖い人が見にきては、誰かが連れていかれる。それでしばらくしたら同じ人がきてまた誰かを連れていく。それは想像以上の恐怖だっただろう。
そんなことが続いてた。
助けがくる可能性は正直薄い。
だから、そこのみんなは協力して、助かろうと考えた。
しかし、全員では逃げることは難しい。誰か一人が助けを呼ぶ形にすれば確率は高い。という話し合いがされた。
それでみんなでここから逃げるために、その助けを呼びに行く一人がマナだったということだ。。
なぜマナかというと一番身体能力が高く、魔法も少しは使えたからだ。
だが助けを呼ぶ途中、違法奴隷商人に見つかり、やむなくこの森に逃げ込んだそうだ。
ここまでは追ってこなかったらしい。
なんでもこの森は強い生物が出るとかなんとかで怖がられてるそうだ。
逃げるまではよかったが、ずいぶん奥まで来てしまったらしく帰れなくなり、三日くらいさまよって倒れてしまった。
ということらしい
ちなみに奴隷紋の効果は半径5mからしか命令できない。
マナ達子供は命令を受けてなく奴隷の魔法を使える奴がいなかったため逃げることが出来たようだ。
運が良かったのか?それとも子供だと侮っていたのか?
まあ、それはいいとして問題はこれからどうするかだ。
こんな話を聞いてしまったからな
「お願いします。私達を助けて下さい」
目元に涙を浮かべ必死に頭を下げて来た。
「どうする、イルミナ」
俺はイルミナに問いかけた。
「春花に任せるわ」
そう言ってくれると思ってた。
「サンキュー。じゃあ、助けにいこうか。そのくそ野郎から子供達を助けに」
迷うことはない。
「そう言うと思ってたわよ」
イルミナも無論みたいだな。
「ホントに本当に助けてくれるの?」
そんな様子の俺らを見て、助けてくれると理解したマナは現実か確かめるように慎重に俺に話しかけた。
それに優しい笑顔で答えた。
「ああ。助けてやるよお前も他の子も、な」
「ありがとうございます。本当にありがどうございまず」
「別にいいさ俺はそいつらに腹が立った。これは俺の都合でもある。だから泣くな」
春花は同じ目線くらいまでしゃがみ、頭を撫でながら、不敵な笑みでそういった。
「ひっくえっぐ、うん。うんっ!」
その後マナは数分なき続けた。
その後、マナは泣きつかれて寝てしまった。
マナが寝た頃
「春花ったら素直じゃ無いわね」
苦笑しながら、そんなことを呟くイルミナ。
「別に。腹が立ったのは嘘じゃ無いし、それになあの子みたいな子を助けてやりたいなと思ったんだ」
「優しいわね」
なんか、気恥ずかしいな。優しい、か。
「うっせ。そういうイルミナはどうなんだ」
「私はね。ちょっと前まで同じような立場だったからね、他人事には思えなくてね。春花なら助けると思ったから、貴方に任せたのよ」
確かにそうだったな。お前の方が優しいじゃねぇか?その立場にいたら理解しているはずだ。助ける必要も、意味もないって。
「俺が選ばなかったら?」
「貴方は絶対に助けるて思ったからその考えは無かったわ」
全く疑うことなく、俺はそういうと思ってくれてたのかよ。
「そりゃどうも」
次の日
俺がマナをおぶっていく。
マナのナビでその牢屋があった場所に行く。
イルミナも一緒だ。
俺が殲滅して助けイルミナとマナが誘導し一緒に逃げる。
逃げる場所は森のなかの家に一旦避難させ安全が確保されたらもとの家に戻すつもりだ。
帰る場所がなければ俺達の家に住ましてある程度戦えるようにして冒険者にでもさせようかなと思っている。
「さあ、行こうぜマナ。くそ野郎からみんなを助けにな」
「うん!」
決意の目を宿したマナを見て俺は少し笑った。
次から戦闘が始まるかな?
できるだけかっこよくかけるように頑張ります。まぁ、無双する予定しかないけど。
マナの設定です。
赤髪(少しオレンジに近い) 黒目
ボロボロ村人風な服
身長130cm
今のところこんな感じ。
見てくれてありがとうございます。
良ければ感想や誤字や脱字も言ってくれるとありがたいです。次もよろしくお願いします。




