また会おう
今回は宿に帰り、イルミナに帝国と戦争の情報を聞くところからです。
俺は宿の部屋でイルミナと二人、主に俺の話を聞いてもらっていた。
まだ、俺はこの世界には疎い。
そんな状態で、下手をできない場所かもしれないのだ。
「とりあえず、なんで宣戦布告何てしたんだ?今なら宣戦布告何てしなければ簡単に勝てるんじゃないか?」
これは俺が思ったことだ。
今の状況を今から戦争をする国が知らないわけがない。
今の状況に攻め込めば犠牲も、お金も最低限に押さえられると思ったのだ。
「それがね、宣戦布告をしてから戦争をしなければ、他の国を全て敵に回るのよ。国同士で話し合い決めた条約で相手の国を宣戦布告無しで奪った場合、その国の回りの国は速やかにその国を取り戻す。そうしないと資源が横流しされたり、今の魔王の出現などの時に召集する人を減らされるからね?」
まぁ、確かにそうだな。
その国の内情なんてその国の人しか知らないし、とれた資源もまたしかり。
要は今の物流や緊急時の戦力をはぐらかされたくないのだ。
だから宣戦布告をするということはそれは支配した国の方は今の物流を引き継ぎ、戦力は支配した国の分だけ増やさなければならない。
帝国といえども他の国全てを敵に回す愚かなことはしないだろう。
「次だ。こんな時に戦争なんてなに考えてる?」
魔王に戦う前に戦力を減らすようなことをするか?普通。
「それは私も知らないけど、そうね、こんな時期だからこそかもしれないわ。もっと多く自軍を増やし、功績をもぎ取ろうとしてるのかも?または人の国を全て統一して一つの軍として戦おうとしてるのかも?または他の何かか。どれにしてもろくでも無いわね、帝国の一番上は」
俺はイルミナの意見を聞き、自分でも再び考えたが、それ以上は出なかった。
「とりあえずはこれだけだな。まぁ、俺らには関係ないで終われば一番だがなぁ」
俺は聞きたいことを全て話終え、帝国行きの予定のことで心配事を本心を漏らした。
「まぁ、今まで通りなら、何かあるわよねぇ。だって春花だから」
なんだろう、微妙に貶されてる?
「でも、何もないで終わるのは私も賛成ね」
何かを祈るような声でそう言った。
「さてと、帝国に行くのは確か今日から六日後だったか?」
「王様に会うのはそうだから、五日後よ。他にも見たいことがあるならもっと早く出ることになるわよ?」
そうだなぁ、一応見て回っとくか。
ん?なんだかイルミナも来るような言い方なような?
「イルミナも一緒に来るのか?」
「えっ?勿論でしょ?」
何を当然のことをって顔で言った。
「いや、うん、知ってた」
「なら、聞かないで」
心配されてるんだろうなぁ。
まぁ、イルミナなら問題はないし、いっか。
「なら、俺も見たいものがあるし出発は二日後にしよう」
向かうのに一日もかからないことを考えればいくらでもやりようがある。
だが、明日にしなかったのはまだ、全快して無いからだ。
いつもの調子だと何か絶対っ!あるに決まってる!!
だから万全で行きたいのだ。
「了解。なら、私は明日はここの観光してくるわ。私まだ、来たばかりでロッドは見てないのよ」
「了解だ。俺は今回一緒になった人と話してくる。それと、多分ここの王様からも話があると思うからな」
あんなことがあって俺に何もないのは多分だけどあり得ない。
今は忙しくても、明日には何かしらあると予想したのだ。
こうしてお互いの明日の予定を決めて、今日は寝ることにしたのだった。
翌日。
「じゃあ、終わったらここに戻ってくるで」
「わかったわ。行ってくるわ」
「ああ、俺も」
二人は宿の前で別れそれぞれのやることをしに行ったのであった。
イルミナと別れた春花は先ずギルドに向かった。
確か今日は帰りの馬車があるはずだからそこに向かえばしっかり挨拶が出来るはずだ。
「ヒスイさん!」
俺が行ったときは丁度馬車が来ており、皆さんを待ってるところだった。
ラッキー。
「あっ、八雲さん。どうしてここへ?確か乗りませんよね?」
「はい、今回お世話になったので最後に話をと」
ヒスイさんは納得したような顔で頷いた。
「わかりました。出発するまではご自由に」
「ありがとうございます」
俺は馬車の中に入った。
「あっ、八雲さん」
一番始めに気づいたのは一番入り口の近くにいたユウナギさんだった。
「こんにちは、ユウナギさん。今日は話をしようと思って来ました。お礼も兼ねて」
「………成る程、八雲さんらしいかな」
俺はなんだかユウナギさんだけに会いに来たみたいになっていたのを気づいて他の人にも話しかけた。
「ヤブサメさんやドルドルさんたちも」
そのあと、お礼合戦や今回の話、主に俺が戦ったときの話、あとはこのあとの話などを一時間程度した。
「今回は本当にありがとうございました」
最後に皆さんに向けてお礼をしっかり伝えた。
「いいえ、こちらこそ、八雲さんがいなければ私たちはもしかしたらこの世にいなかったのかも知れなかったからね。だからありがとう」
それに続けて皆さんもお礼を口々にした。
「マジックブレイカー」
最後に話しかけたのはスゥハさんだった。
「ありがとう。そして、ごめんなさい。私は身勝手に貴方を憎んで、喧嘩を吹っ掛けて、負けて、散々迷惑をかけてしまった。だからごめんなさい」
本当にこの人はいい人なんだな。
ただ、不器用なのかな?
まぁ、俺が言うことは一つだな
「気にしないでください。そしてこれからもよろしくな、スゥハさん」
「っっ………はい。よろしくお願いします、八雲さん」
涙ぐみながらも嬉しい表情と安心したような顔で俺を名前を呼んだ。
「皆さん、今回はありがとう、今度あったらまた話しましょう。それでは」
俺はそれだけ言って、馬車を降りた。
「ヒスイさんもありがとうございます。こんなに時間を伸ばしてもらって」
「いえいえ、お礼とか色々ありますからこれくらいはさせてください。それと、お気をつけくださいね?」
気をつけては恐らくこのあとの帝国の話だろう。
「ありがとうございます、またよろしくお願いします」
俺は帰ることを視野に入れて確信をもって伝えた。
「はい。またのご利用お待ちしてます」
ギルドの職員、ヒスイさんとして、言った。
これ以上は野暮だ。
そうして俺はその場を後にした。
「八雲様、王がお呼びです」
俺は宿に戻る道で執事風、いや、執事なのだろう。
その人からそう言われた。
「やはり、きたか。なら行こう」
「ありがとうございます。こちらに」
執事はなれた手つきで馬車のドアを開け、俺はそこから中に入った。
「ご到着しました」
そういってついた場所はボロボロな城の一部だけ残った場所だった。
「八雲様をお連れしました」
「入れ」
小さい部屋で警備も特になく、完全に俺と王様の二人きりだった。
いいのか?それで
「お久しぶり、かな?」
「あぁ、前の会議であったとき以来だな」
かなり疲労の色が見える。
大変なんだろうな。
「さて、今回はありがとう。今は状況だけになにもしてやれないが」
「それは事情もわかってますから結構ですよ」
今一番辛い時期だろうし、俺も特にしてほしいこともない。
なら、今のうちに突っぱねたほうがいいと思った。
「そう言ってくれるとありがたい。しかし謝らせてくれ、私たちの不手際で危険な目に遭わせた。魔族のせいとは言えども私たちの脇の甘さが招いたことだ。許してくれ」
心から謝る気持ちで深々と頭を下げた。
「頭をあげてください。俺もそんなに気にしてません。だからそんなに気にしなくてもいいです」
「君は本当にできた人だ。できれば普通に出会い、語りたかったな」
威厳は何処えやら。
でも、こっちのほうが普通なおじさんで、話しやすい。
「それで?本題は?」
俺は変に長引かせるのもなんかあれだったのでさくっと切り出した。
「厚手がましいことはわかっている。私たちを助けてくれないか?」
「無理だな」
そのお願いを間髪いれずに断った。
「そう、だな。すまん。忘れてくれ」
少しだけ悲壮の表情が伺えたが俺は気にせず言葉を紡いだ。
「だが、もし、俺に帝国と戦う理由ができたら考えとく」
俺はもしもも考えてあらかじめ、かも、というかたちをとった。
「ふふっ、なら、我々は君に戦う理由が出来るのを祈らねばな」
弱々しくも楽しそうな笑みは嘘でも偽りでも作り物でもないのだろう。
「じゃあ、俺はこれで」
「あぁ、また、会えたら会おう」
「ッッ」
俺は昔のことを思い出した。
が、それはすぐに流された。
「あぁ、お互い無事に会えるといいな」
俺はそれだけ言い残し今度こそ宿に帰るのであった。
サブタイトルが最終話近くみたいだけどもそんなことありませんからね?
ただ、ヒスイさんやユウナギさん、王様とまた会いましょう。って言うところから抜きました。
次がロッドから帝国へ出発になります。




