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月島雄一郎の優雅なる一日。  作者: まちゅ~
9/14

月島雄一郎はラノベ作家である⑨

お待たせしました。

エープリルフール回?です。


月島雄一郎はラノベ作家である。


「私は泉の女神、貴方の落としたのは、この金のノートパソコンですか?それとも、この銀のノートパソコンですか?」


暗闇の中、溢れだす光る泉の水。今、思えばあれば魔力の奔流だったのでは無いだろうか?


その中心に立つ女神と名乗る一人の女性。


今の置かれている状況に月島は多少狼狽えながらも、冷静に分析を始める。


――


ここは月島の実家の蔵。


小説のネタ探しに何十年も開けられていない蔵に入った月島は、一つのスクロールを見つける。


興味本意に唱えてみたスクロールの呪文が、今のこの状況を作ったのだが…。


いきなり現れた泉に、持っていたノートパソコンを転んで落としてしまいこの結果…これ金の斧、銀の斧のあれだよね?


――

少し、落ち着き物語の結末を思い出す。そして、言うべき一言は、最初から解っている。


「いえ違います。」月島の言葉に女神の顔が笑顔になる。こちらまで、微笑みたくなる様な笑顔だ。


その美しい笑顔が…。


「私の落としたは、貴女です。」


酷く、無表情になった。


あっ、これは女神がしてはいけない顔だ。


「残念でした。貴方の落としたのは、このノートパソコンです。私では、ありません。」

酷く機械的なしゃべりだ。


解っている、解っているんだ、その答えは正解じゃない。


でもさ、しょうがないじゃない。だって、凄くタイプだったんだもん。


女神は、いわゆる絶世の美女と言うわけでは無かった。


いやね、凄く綺麗だと思うよ。と言うか可愛らしいし凄く好みの顔立ちだ。

スタイルだって無茶苦茶良い訳じゃない、胸だってあまり、豊かじゃない。どちらかと言えば、貧にゅゴニョゴニョ。そのわりにお尻は大きめだし、まぁなんと言うか、その~…。


月島のドストライクだった。


月島にとって奇跡だとしか言いようが無い位、女神は月島好みだったのだ。


だからこそ、答えが解っていても月島の答えはこれしか無かった。


「いえ、私の落としたのは貴女です。」


月島は、言い切った。


女神は、途方に暮れた。


――


「これが、パパとママとの初めての出会いだったんだ。」

膝の上に、月島息子を乗せ、月島は言う。


利発そうな息子は、ニッコリ笑って言った。


「嘘でしょ。」


月島もニッコリ笑った。




こうして、月島雄一郎の優雅なる一日は過ぎ去って行く。


この作品は、フィクションであり登場人物は架空の人物である。







月島!!息子がいたのか!?


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