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第24話 最悪の再会

度々遅れて申し訳ないです汗


ブックマークが70件に到達しました!嬉しい限りです。


遂に人間VS魔族の戦争が勃発。そんな中、シェイは旧友と最悪の再会をしてしまう…シェイの言葉は届くのか…!?

「ねぇ、シェイ。僕達、いつまでも友達だよね?」


「どーだろうね、ボクは魔物、君のそばに居たらいつか迷惑を掛けてしまう」


「何でさ、そんな事ないよ!シェイが居てくれたから、僕は変われたんだ。迷惑だなんて有るもんか!」


僕はそう言って、隣の異形の友達を見つめる。当の本人は困ったように頭の掻いていた


「とにかく、シェイが何と言おうとも僕は絶対に離れないからね!」


「全く……分かったよ、君から逃げたら地獄の果てまで追っ掛けてきそうだし」


「勿論、何処までも追い掛けてやるんだから」


そう言い、シェイに抱き付く。呆れたように、それでいて嬉しそうに僕を見つめていた……


僕らの友情はずっと続くと思っていた…あの時までは……





「アリス、今日は森に行っちゃダメだよ


「どうして?お父さん」


「…満月になるとこの森の主が現れるんだ。ソイツに襲われたら大変だ」


父さんは言い聞かせるように私を撫でる。むぅ…シェイには会いに行けないかぁ……


「分かった、家で待ってる……ねぇお父さん、シェイは大丈夫かな?」


「…きっと大丈夫だろう。あの子も魔族だ。自分の身は守れるさ」


「そうだと…良いけど…」


「あぁ…きっと大丈夫さ。じゃあ父さん、ちょっと出掛けてくるから、良い子にして待ってるんだよ?」


「はぁーい」


そして父さんは帰ってこなかった…。きっと森に行ったのだろう…そう思い森へと急いだ。そして僕が見たのは父さんや村の皆を惨殺して居たシェイの姿だった











「何で…どうして…アリスが此処に……」


「ち…汚らわしい魔物め、気安く名前を呼ぶな!」


「くっ…待って!ボクは君と戦いたくなんか無い!止めてくれ!」



ガキィン!


右手を硬化させ、振り下ろされた剣を受け止め弾き返す。目の前の現実を受け止められず、ただ困惑するばかりだった



「何が違う!僕を騙し、父さんを…村の皆を殺したくせに!お前なんかもう友達じゃない!」


胸を刺す痛みを感じる余裕も無いまま、連撃に押されていく


「戦うしか…無いの……?」


呟いた言葉は、金属がぶつかり合う音に掻き消された……









「アリスとエレナ…大丈夫だろうか」


魔王の元へ向かう途中、遅い来る魔物達を薙ぎ倒しながらユーキが呟く。俺達を此処に向かわせるため、騎士団は不死者の森に残っている。全く


「大丈夫だろ、あの人達なら。そう簡単にやられたりしねーだろ」


「そうだな。今は自分の心配した方が良い。嫌な気配する……皆、避けろっ!」


レグナにの声に反応し、回避する。その場所に巨大な斧が振り下ろされていた


「ち…相変わらず勘が良いな。竜人の娘!」


「まぁ…不意討ちが効く相手ではねーだろうしな…」


「お前ら……!」


そこには四天王のルルティア、リーパーの2人が居た


「さぁて…此処から先は簡単には通さねーからな」


「…ユーキ、此処は私が戦う。魔王の所に行け!」


そう言い、ルルティアに組み付く。やれやれ…全く


「なら俺も此処に残るか。行け、ユーキ。さっさとユーカちゃんを連れ戻してこい!」


「レックス…レグナ…すまない!死ぬなよ!」


そう言い、ユーキ達は通路を駆けていった


「ふふ…舐められたもんだね、リーパー」


「全くだ、たった2人で俺達を相手しようだなんてな」


「はっ…お前ら程度なんざ、俺達だけで充分…人間の底力、舐めんなよ?」


「言ってくれるじゃねぇか…!リーパー、勇気と無謀を履き違えた愚か者共に教えてやるとするか…!」


「そうだな、喧嘩を売る相手を間違えたって事をな!」


それぞれの武器がぶつかり合い、火花を散らす。勝とうなんて思わない…足止めさえ出来れば良い!ユーキ、しくじるなよ!







「…!」


玉座の間に続く回廊で待ち構えていると3つの人影が見えた。それは幼馴染と裏切り者の姿だった


「優花…」


「あはは…やっぱり来ちゃったんだね、勇輝」


「優花、教えてくれ…何故、魔王の所に居るんだ?」


「あの人が誰よりも一番、平和を望んでいるから……いや違う、それもだけどもっと単純な事だよ」


「何…?」


「私は…あの人の傍に居たいから………魔王が、メリアさんの事が大好きだから」


勇輝を真っ直ぐ見つめ、私の意思を伝える。一瞬、悲しそうな目をするが直ぐに射抜くような鋭い眼差しを向ける


「お前の覚悟、確かに受け取った…だけど、1人で俺達の相手をする気なのか?」


「そんな無謀な事しないよ、私は死ねないから…それに忘れた?私の忠実な僕の事」


“主、我らも戦います”


“あの二人は我らが抑えます”


暗がりから2匹の狼が現れる。私を守護し、慕ってくれる頼もしき神狼と魔狼


「ノワ、シルバ…ごめんね、私の我が儘に付き合ってね」


“御意”


“滅多に無い主の我が儘、最後まで付き合わせていただきます”


「ありがと、2人共…さぁ行くよ!此処から先は…通さない!」


力強く宣言し、勇輝へと斬りかかる。それを盾で防ぐ。金属のぶつかる音が戦いの始まりを告げた…









「くっ…お願いだ、アリス!止めて…っ!」


アリスの猛攻に耐えつつ、必死に訴えかける。しかし手を緩めるどころか、激しさを増してゆく。彼女の怒りを表しているかのように


「隙あり!」


「ぐぅ…!?」


ほんの一瞬の隙を突かれ、脇腹に刃が突き刺さる。く…結構深いけど……コアさえ無事なら問題ない!


「せりゃあっ!」


刃を掴みそのまま後方へ投げ飛ばす。地面に激突する寸前、体を反転させ、着地して構直し此方を睨み付ける



「アリス、ボクは君を殺したくない…もう傷付けたくないんだ!」


「傷付けたくない……?殺したくない?ふざけるな!だったら…今すぐ父さんを……私の家族を…返せ っ!!」


「 ぅっ…!?」


鬪気を纏った剣が右腕ごとボクの体を切り裂く。く…傷が…塞がらない……!?


「かはっ…!何で…体が…っ」


「お前はコアを壊さなきゃ不死身なのは知ってるからね…だから、再生しないように僕の魔力で阻害してんの…ふん!」


動けないボクの体に手を突っ込み、掻き乱す


「かはっ…あぐっ…ぎぃっ…!止めっ…!」


「ほら…暴れないで……あ、見つけた…!」


赤い球体を取り出し、子供のようにはしゃぐ


「あ…かひ…うぅ…返…して…っ…!」


すがるように手を伸ばすも冷たく振り払われ、睨み付けられる


「バカね、返すわけ無いでしょ?皆が受けた痛みを味わいなさい」


「ぐぁっ…!がひっ…!うぁ…っ!」


動きが鈍くなったボクへ容赦なく刃を突き立てる。焼けるような痛みに、顔が歪む


「痛い?ねぇ痛い?父さん達はそれ以上の痛みを味わって死んでいったのよ!簡単には死なせないわ!」


「ぐぁぁぁっ!?」


断末魔を上げ、もがき苦しむ様を見て、彼女は不気味な笑みを浮かべ、手を休めずそのまま抉るように掻き乱す


ボクへの罰はまだ終わらない……

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