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魔王の花嫁様!? 〜パーティーを追放された私は魔王に拾われ、花嫁候補にされました〜  作者: 蒼月 天馬
第1章 突然!?魔王(女)に求婚されました!?
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プロローグ

「はぁっ…はぁっ…!」


走る。暗闇の森の中を全力で走る


「待ちなさい!魔族のスパイめ!」


私を追う仲間“だった”者達の声。明らかな憎悪が籠っていた


「違う!私はスパイなんかじゃない!」


「だったら行く先々で魔王軍と鉢合わせるのよ!魔物を使って密告してたんでしょ!」


無茶苦茶だ。確かに魔獣使いなら魔物達と会話は出来る。但し互いに心を許していれば、の話だ。人間を心底憎んでいる魔王軍となど対話が出来るはずがない


「お願い!私の話を聞いて…!」



「うるさい!エアロ!」


「かはっ…!?」


凄まじい魔力の突風が襲い掛かり、私は空中に投げ出されそのまま地面に激突する。痛みに悶えてる暇は無い、早く逃げなきゃ…


「逃がさない、アイシクル」


“パキンッ!”


「くぅっ…!?」


逃げようと足掻くが両足が氷漬けにされ動けなくなる。


「あ…あぁ…足がっ…」


「さぁて、鬼ごっこは終わり…ねえ、フレイア。コイツをどうしてやろうか?」


「そうですわね、ミリィはどうしたいですか?」


私を見下ろす2人の影。ハイエルフのミリィ、神官のフレイア。仲間だった2人は今、明確な侮蔑と嫌悪の目を向けている


「んー…あ、そういえばさぁ…この辺に盗賊のアジトがあるみたいなんだけど…そいつらに拐って貰いましょ。売られるか、そのまま慰みものにされるか分かんないけどね」


「あらあら、野蛮な事を考えますのね…まぁ反対はしませんわ」


「う、嘘でしょ…?ミリィ、フレイア、私達は仲間…あぐっ!?」



「仲間ぁ…?あははは!めでたい子ね、勇者に近付くために利用してただけ。幼馴染だかなんだか知らないけど守られてばっかでムカついてたのよ!」


「あぅっ…ぐっ…やめ…かふっ…」


「あらあら、女の嫉妬は怖いですわね」


降り注ぐ理不尽な罵声と暴力。殴られ蹴られ、身体中に幾つもの痣が刻まれていく


「ノワ……シルバ……助けて……っ」


「シルバ、ノワ?あぁ、あのいけ好かない犬コロどもか、今頃死んでるんじゃない?」



「え……?馬鹿言わないで!あの子達は誇り高き神狼と魔狼、そう簡単に死ぬ筈が……!」


「いくら神狼、魔狼と言えど、悪魔殺しの聖剣(デーモン・キラー)神殺しの魔槍(ゴッド・キラー)があればひとたまりもありませんわ…神狼を殺してしまうのは惜しいですが」


「そんな…」


2人の言葉に体の力が抜けてゆく。嘘だ…あの子達が死んだなんて……


「さて、そろそろ連れ“ワオォンッ!”


「…!」


「な!?コイツら!」


「しくじりましたわね…これだからあの連中は!」


諦めかけたとき、白銀と漆黒の狼2匹が遠吠えと共に現れ、私を庇うように立ち塞がった


「シルバ…ノワ…来てくれたの…?」


そう問い掛けると2人は私の頬を舐める。ちょっとくすぐったい…


「ありがと…大好きだよ…2人共」


「逃げられるとでも思ってんの!?フレイア!」


「分かっています…!聖なる刃よ、悪しきものを浄化したまえ!ホーリーセイバー!」


フレイアの放った光の刃が迫る。同時にシルバが前に出て、刃を噛み千切り魔力へ霧散する…相変わらず凄い力、この子は何で私に仕えてくれるのかな


「くっ…神獣よ!何故、そのものに手を貸すのですか!」


“グルル…!”


フレイアがシルバに問い掛けるが彼は睨み付けたまま、威嚇している。


「ひゃっ…!?」


その間にノワが私の足を氷漬けにしている氷だけを噛み砕き、私を背に乗せ、物凄い速さで駆け抜ける。ハッと我に返った2人が何か叫んでいるがもう遅い。気付けば2人の姿が遥か遠くに見えるほど離れていた










「もう追ってこないな……ノワ、もう大丈夫だよ」


2人が後を追い掛けて来ないのを確認してノワに声を掛ける。それを聞いた彼女はスピードを落とし、その場にしゃがみこんだ


“クゥン…”


「大丈夫だよ、ノワ、シルバ。ただの掠り傷……くぅ……!?」


痛みをごまかそうと繕うも先程の打撲がズキズキと痛む。あぁ…情けないなぁ、使役している魔獣に心配させちゃうなんて


“バウ”


「え?見張りをしているから休んでろ?そんな…2人だって疲れてるでしょ、私だけ休む訳には…………分かった、私が倒れたら元も子もないものね」


頑として聞かないシルバに根負けし、休むことにした……これからどうなっちゃうんだろ……そんな不安を掻き消すように睡魔は私の意識を飲み込んでいった……









「ふむ…あの娘か?」


「はい、あの人間以外に相応(ふさわ)しい者はいません…あの魔狼が慕っているのが何よりの証拠です」


「ほぅ…言い切るのぉ。面白い…ベルクティオ。あの娘を連れて来い…丁重に扱えよ?」


「はっ…仰せのままに」


「ふふ……我の婚約者か、退屈せずに済みそうだ」


静かに眠るユーカを遠巻きに見ていた2つの影があった………

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