え……ウソ……?
私は散歩をしている。やっぱり外には何もないわ。地平線しかないよ。でも、それが神秘的ね。私は城に帰ろうとした。
「おい、カエデ」
あ、小悪魔だ。
なんだろう?
「神様は他の天使たちともヤってるよ?」
「え……」
それだけ言うと小悪魔は消え去った。
え? 他の女天使と神様は関係があるの? えっと、どうしよう? 私、急に怖くなったよ……。あの赤い瞳が怖く思えるの……。
私は涙を浮かべていた。
怖い、怖い、怖い……。
あの神様の性格だからありえるのよ?
それで私はと言うとなんの取り柄もなかった。
私が遊ばれている可能性はある。なぜ、最初に会った時から、神様は私に強引だったのか……。
きっと女に飢えているのだ。
私は泣きながら部屋に戻る。ベッドの上で泣いた。私が愛されたと思ったのは錯覚だったのよ……。
そして神様は邪神なのだ。
私がどうして、ここに居るのかがわからない。言えるのは私は地上でとっくに何かあったから。私は胸が苦しくなった。
「カエデ、ここに居たのか」
「あっち行って……」
「なんでだよ?」
そう言うと邪神(だと思う)は、私に触ろうとする。
「あっち行ってよ!」