時間の流れ
「留美いったいどう言うことなの?」
私は訳が分からなかった、久しぶりに家に帰ったら新しくなっているわ、新しくなった家には留美が何故かいる。
しかも留美はかなり年をとっていた30代ぐらいに見える。
「それはこっちのセリフよ、今までどこにいたのよ」
留美は瞳に涙で潤ませ言った。
「何処って言われても私にもよくわからないよ、そんなことよりなんで帰ってきたら家はなくなるし留美はおばさんになってるし訳分かんないよ」
「おばさんってあんたも同い年でしょうが!」
留美はそう言うと軽く鏡子をこづいた。
「よく分からないけど、あんたが行方不明になって30年経ったのその間に家だって新しく建て替えたし30年も経てば私もおばさんになるわよ」
「家を建て替えた、…30年?」
「そうよ聞いて驚くが良い!私とあんたの兄さんはあんたが居ない間に恋人同士になったので、そのまま結婚したの!あんたが間違えたのは私達の息子よ」
留美はそう言うなり息子の肩をバシバシと叩いた。
「かあさん、痛いよそれに話がまったく見えないんだけど」
息子は不満げに言ったが、留美は完全に無視している。
「30年何でえっえーーーー」
私はあまりのショックと今までの疲れもあったのか気絶してしまった。
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目を開けると留美の顔が直ぐ近くにあった。
「あっやっと目を覚ました」
留美は安心したかのようにホッと息を吐いた。
「やっぱり、夢じゃなかったんだね・・・・」
留美の顔はやっぱり老けていた、40代後半には見えない位若いけどどう見ても10代には見えなかった。
私はこれから先どうなるのかを思い深い溜息ををついた。