別れ
「待ったかいがあったものじゃな鏡子あの靄に飛び込めそしたら元の世界に帰れるぞ」
とめさんは嬉しそうなでも少し寂しそうな表情で言った。
「はい、今までありがとうございました」
私はとめさんを肩から手のひらに移し変えそのまま深々とお辞儀をした。
「そんな物は気にしなくて良いわ、それからこれはあたしからのせんべつじゃ」
そう言うととめさんは私に自分の力を送り込んだ、凄く暖かい力だった。
「早くいけ!早くしないと閉じてしまうからのう」
そう言うととめさんは私の手のひらから飛ぶ降りた。
「ありがとうございました!師匠」
私は泣きながらその靄には入っていった。
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「師匠とな、久しぶりにいわれたわい最後の弟子があのこでよかったわこれからあのこは色々な事に巻き込まれるじゃろうがあたしの力が役立てばよいのじゃが」
そう言い終わると同時にとめの体は徐々に消えていく。
「もう迎えの時間か早いものじゃのうまああの子に会えたのじゃから長生きはするものじゃった、・・・もう死んでおったな」
とめはその言葉を最後に消えていった。
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”ドスッ"
「・・・ここ何処?」
辺りを見回すと見覚えのある場所だった、ここは始めに男の幽霊にあった場所だった。
「やった~帰れた~」
思わずガッツポーズをしてしまう。
「あの~どいてくれませんか?」
声が私の下から聞こえてきた。
そういえば落ちたはずなのに痛くなかった。
私は下を見た。
「げっ!!」
そこにはうつ伏せになった男子生徒がいた、私はその場に固まってしまった。