罪人ゆかん
俺はあの時のように腹を抱えられ、空を飛んでいた。
空飛ぶのって気持ちいいなー
なんて思っていたが、ジェイスが急上昇を始めた
「ジェ、イス〜〜、何やってんるの〜」
風が頬にあたり、顔の皮膚がブルブルと揺れている
もはや痛い
「デーモンアイランドは少し特殊な場所にあってな、普通の人間が入れないようなところにあるんだ、
もうすぐ雲を抜ける。そうしたら後少しだ」
雲を突き破り俺の目に写ったのはまさかの景色だった。
童話のような青い空、床は雲
まるで天国を彷彿とさせるような
ー 俺が転生させられたとこだ ー
「ついたぞ。ここが俺の実家。デーモンアイランドのデーモン王国だ。」
この景色のどこにデーモン要素があるんだ。
確かにジェイスのような悪魔が大勢いて、少し迫力があるが何よりも美しいと思わされてしまう
城下町のようになっており、大きな城を中心に建物が集中している。
王国に入るために門をジェイスとともに潜ろうとすると
「ジェイス様。おかえりなさいませ」
執事のような人がそういうと、門番のような人たちも同時に頭を下げ始めた
そういやこいつって王子様なのか
「なんだ。ルース待っててくれたのか」
「ジェイス様。この国でのペットの飼育は禁止ですよ」
俺の方を見てそう言ってくる
俺はペットなんかじゃねえーー。と言いたいところだが、なんか言えるような雰囲気でもなかったため、ここは沈黙を貫くことに。決して怖いとかじゃねえし
「まあ、躾はある程度されているようですね」
俺がビビって黙っていたら勝手にそう勘違いしてくれた
「ルース。俺は決めたんだ。こいつと一緒に世界を変えようって」
俺の頭をガシガシ撫でながらジェイスは言う
するとルース?ジェイスの執事が呆れ、諦めたように
「まあいいです。旦那様が呼んでいます。それとそこのペット、絶対に王の前で勝手に言葉を発するなよ」
ひっ。一体どんな凶暴な王様なんだ
もう怖すぎてちびりそう。てかもうちょっとちびってる
王国内に入り、ぐるっとあたりを見渡す。
そこには食料や武器、骨董品など少し異なりはするがどれも人間のと遜色ないような出来だ。
「ジェイス、この食料はどこからとってくるんだ?」
「ああ、たまに人間の世界の方に行って生態系を壊さない程度に食料を狩ってくるようにしてんだ。
俺みてえな悪魔軍の戦士団がな」
自分の親指を自分の胸の方へ指し、偉そうにそう言ってくる
どうやら悪魔の戦士団であることに誇りを持っている
それに、まだ聞きたいことがいくつかある
「悪魔ってこの城下町以外に住んでんの?」
「いや、街から出ることはあっても、住んでるってやつは見たことねえな」
「へえ〜〜」
そうこうしてる間に悪魔城の方へついたらしい
顔パスというのだろうか
ルースさんとジェイスのおかげで何事もなくすんなり入ることが出来た
「いいかペット。許可が出るまで何も言うなよ」
念押しにと何回もそう言ってくる
「ルース。こいつはルイっつーんだ。名前で呼んでやれ」
すると不服そうな顔をしながらも
「ジェイス様の命だ。ルイくれぐれも気をつけるのだぞ」
俺は黙ってコクっと頷いた。
「旦那様。ジェイス様をお連れしました」
ルースがそういうと、重厚感のある低い声で
「入れ」
この声だけでもわかる。こいつはやばい
俺はその声にビビり、顔を下に向けて心を無にしていた。
ゆっくりと扉が開き始め、そこにいたのは、、
「ジェイス。よく戻った」
これが王たる風格なのだろう。すごいオーラだ
赤黒いツノに大きな羽。いまにも俺が食べられてしまいそうなほどに険しい顔
「はい。戻りました。父上もお元気そうで何よりです」
「まあ良い。とりあえず調査報告をしてくれ」
ジェイスはこの後、子教団について話し始めた。
その目的、そのやり口、ペースや団員の話まで事細かく。
かつ簡潔に
こいつがあのいい加減なジェイスだと信じられるだろうか
一通り話し終えたところで
「ジェイス。そのペットはなんじゃ」
俺の方を指差してそう言ってくる
「父上。俺は旅の途中でこいつに出会い、助けてもらいました。その恩義と言ってはなんですが、このものをこの国に住まわせ、鍛えてたい所存です。こいつも子教団に恨みがあるものの1人。子教団と戦をするなら、ほかの種族との協力も必要不可欠と思っております。何卒、寛大な処置を」
直接的に子教団と俺の関係性を伝えた覚えはない。まあ、子教団の話であんな反応したんだから察することはできなくはないが、
ジェイス、馬鹿そうに見えて相当鋭いし、賢いな
俺はそう思った
「ふむ。お主名はなんと言う」
ルースの目をみると、うん、と頷いてくれたため発言することに
「ルイと申します」
するとしばらく間を開け、
「ルイ、か、、、お主ただの人間ではないな?」
この反応は!
ジェイスが俺の中身をみようとしてできなかったときと同じ
まあ、言われて見たら当たり前だが、
この王様もジェイスと同じ目を持っているようだ
転生のことを正直に話すか?
いや、それだけはやめといた方がいい
「い、いえ、私はただの人間です」
「ほう。わしの前で嘘をつくとは度胸があるの」
そう言って何回かひげを触ると、
「お主の中には二つの魂が存在するに、、はっ、、まさか! すまん。このものと2人きりにしてくれ」
えっ
転生のことバレた!?
食われたりしないよね、ね
王様の命令で大きな部屋には俺と王様の2人だけ
すると王様が
「お主、大悪魔リンという名に聞き覚えは?」
リン?!、リンって俺を転生させたやつだよな
なんでこいつがそのことを
俺は黙ってこくんと頷く
「そうか、リン様、いや、あのお方が呼び出した人物であったか」
先ほどまでの敵を見るような目ではなく、
優しい眼差しで俺のことを見てくる。
「あの、リンとどのような関係で」
俺がそう聞くと
「はっはっはっ。大悪魔リン=スターリンのことを呼び捨てにするか。面白い」
大きく高笑いし始め、ジェイスを部屋によぶ
「父上、どうかなさいましたか」
「ジェイスよ、このものの滞在を認める」
「本当ですか!よかったなルイ」
話が急展開しすぎている。
俺はこの国の滞在が認められたのか?
「そうとなれば特訓だ!ルイ、まずは走り込みからだな」
そういってジェイスが俺を担いで扉の外へと出る
去り際に王様が
「あの方と悪魔の関係については今度話す。後、、この世界を頼んだぞ」
そう言い残し扉は閉じた
俺は担がれて先ほどまで自分がいた部屋の扉を眺める。
「おい、これって」
「どうした?」
「いや、なんでもない」
どこか似ている。俺が転生させられるときにくぐった門と




