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不快な訪問者たち 7

本作品に登場するすべての人物、団体、国家及び事件は全て作者の創作物であり、実在とは無関係です。

すべてフィクションですので、楽しんでお読みください。


毎週金曜日に連載されます。


今週は14まで順次アップされます。

7. 不快な訪問者たち


ドン


遠くから暴力の音が聞こえてきた。

アサメの表情が変わった。

アサメは制服を脱ぎ、水着姿で海に飛び込んだ。


「アサメ!!」


波しぶきが上がり、アサメを追いたかったが、アサメの服を拾いながら見つめた。

遠くでアサメの祖父と漁師たちが北朝鮮の船の攻撃を受けていた。


씨발! 개새끼들아!! 죽어!! (ハングルの悪口)

「このクソ野郎ども!!死ね!!」


北朝鮮の船が火炎瓶を祖父たちに投げつけていた。

ジェットスキーよりも速い速度で泳ぎ、北朝鮮の船に近づいた。

アサメは水中から飛び出し、一人ずつサメのように水中へ引き込んだ。


「ギャア!!」

「アサメ!!気をつけて!」


祖父の声が聞こえ、アサメはうなずき再び水中に飛び込んだ。

あっという間に敵を片付けたアサメに、祖父と漁師たちが歓声を上げた。


「わあ!!アサメ、アサメ!」

「早く上がってこい、寒いだろう。」


祖父はアサメに大きなタオルをかけてやった。

アサメは今までで一番暖かく感じた。


海洋警察が来て船を押収し、北朝鮮の人々を引き渡した。

その様子を見て不安そうなサズキ。


「最近、増えてるね…」


アサメはタオルをかけられ、漁師たちと笑っていたが、サズキは防波堤の向こう側で静かに座っていた。

ポケットの振動に気づき、そっとセンスを取り出した。

薄く透明なデバイスは、折りたたまれている時は名刺よりも薄い板のように見えるが、

指一本で広げると扇のように柔らかく開き、

空中に青い光のホログラムが浮かんだ。

センスは次世代のデジタルインターフェース。

日常の通信はもちろん、分析、投影、暗号解読、データ連携までこなす、

貴族や上流階級だけが使う高級個人情報端末だ。

サズキの指先が画面をなぞり、様々なデータを素早く操作した。

彼女は慣れた手つきで軍の機密網とリアルタイムの海上衛星情報を同時に呼び出した。


「ニュースモード。リアルタイムグラフ。」


センスが柔らかい声とともに画面を表示した。


[速報] 韓国3つの市郡、漁船行方不明…水温急変+海流歪み検知

[インタビュー]「海洋生物の襲撃?ありえません…」

[水温グラフ] 最近5日間の平均水温2度上昇


サズキの眉がひそまった。

指でグラフを拡大し、静かに呟いた。


「この水温変化、普通じゃない…この程度じゃ赤潮や生態系崩壊でも説明できない。」


その瞬間、ニュース通知がもう一つ浮かび上がった。


[軍情報漏洩] 北朝鮮軍、東海接境水域で『未確認怪物』と接触…

撤退後一部勢力、南下し日本海域まで到達推定


サズキは唇を噛み、画面をゆっくりとめくった。


秋田沖 – ロシア超大型タンカー『ペトロフ-17』信号不通

船上カメラ映像停止前の最後のシーン:甲板上の異常な影


サズキは画面を閉じ、遠くの波を見つめて呟いた。


「北朝鮮の武装船がなぜ秋田まで来たのか…理由ができたね。」


彼女の手は再びセンスを開き、緊急連絡網に触れた。

家系内部情報網に繋がり、メッセージを送った。


「即時調査許可申請。海側で何かが来ている。」


遠くでアサメが手を振りながらサズキを呼んでいる。

しかしサズキは静かに決意の眼差しで、返事もせずうなずいた。


「アサメ、大丈夫?動けそう?」


サズキは普段は絶対にしないお願いをしようとしていた。自尊心とは裏腹に、

今回は何か状況があまりに切迫していた。

重い気持ちを抱えながらアサメに近づき、心の中で誓った。

サズキの中の何かがアサメを連れて行けと指し示していた。


『これは絶対に連れて行かないと…』


「アサメ、」


サズキが慎重に口を開いた。


「今回のこと…君がいなきゃ絶対に解決できない。必ず一緒に来て。」


アサメは首をかしげて尋ねた。


「何だ?お願いなんて初めて聞く気がするけど。」


サズキは少し目をそらしつつも断固として言った。


「重要なことなの。君の力が必要。私一人じゃ無理。」


アサメは少し考え、にっこり笑って答えた。


「わかった。サズキがそう言うなら、ついていくよ。」


サズキはその答えに心の片隅が少し安らいだ。


「ありがとう、アサメ。一緒に来てくれて本当に良かった。」


いつも読んでいただき、本当にありがとうございます!


作者のTwitterはこちらです。

→ https://x.com/KingPG_novel


作品を楽しんでくださった方と、ぜひ気軽にお話ししたいです。

感想やご意見があれば、遠慮なく教えてくださいね。


これからも楽しい物語を届けられるよう頑張ります!

よろしくお願いします。


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