会社がグロテスクになった話
「ブリブリブリィィィィィィィ!ビチチチチィィィ!!」
「うわぁ!臭っせえぇえぇえ!誰だよ盛大に放屁した奴!」
「この悪臭、本当に屁か?部長…『実』では…?」
「そうなのか!じゃ、じゃあ誰だよう、うんkオロロロロォォォォォ」
「部長!?大丈ボオロロロロォォォォォ」
「ウップ、、オエエエエエ……」
「キャアアアアアアア!!!」
この如何にも平和なオフィスがカオスになったのは、数時間前の話である………
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僕は草田 幹太。皆も知っているであろう『西京大学』から新卒で入った所謂エリートと言われている人間だ。
が、僕はこの会社を辞めようと思っている。何故か僕にこの会社が合っていないようだ。
この会社は都内に本社を置き、全国に支社を置く一大企業である。しかしこの会社に入ってくるのは高卒ばかり。
これだと自分の知識を十分に活かせれないと思ったのだ。
時刻は今5時前、定時まで後1時間。僕は定時になったと同時に辞表を渡すつもりだ。
僕は終わらせる必要のない仕事を1時間ひたすら終わらせている。
定時まであと50分。
「だる…」
定時まであと40分。
「めんど…」
定時まであと30分。
「チッ…部長タバコ臭ぇ…」
定時まであと20分。
「はあ…あいつまだ仕事おわんねえのかよ…」
定時まであと10分。
「やっと俺の社畜生活が終わる…」
定時まであと5分。
3分。
1分───。
──────終わった。俺の2年4ヶ月の社畜生活が終わりを迎えたのだ。
「…よっしゃ…」
と、心の中で呟きながら部長の席に足をすすめる。最後の日だからか部長がやけにいい人に見える。
部長の席に向かう途中、モジモジしながらデスクワークをする先輩、藍野 実里がいた。
トイレに行きたそうにしている。でもなぜか動かない。不思議に思いながらも、僕はもうこの会社に関係なくなるのだからと思い部長の席に向かう。
「部長、話があります」
「なんだね、改まって?」
「この会社を辞めs「ブリブリブリィィィィィィィ!ビチチチチィィィ!!」……ファッ!?」
ふと音がした方向を向こうとした瞬間、鼻をつんざく悪臭がした。まるで、もう、あれ、あの〜、う◯この臭いだった。
「うわぁ!臭っせえぇえぇえ!誰だよ盛大に放屁した奴!」
部長が鼻を摘まみながら叫ぶ。
「この悪臭、本当に屁か?部長…『実』では…?」
近くにいた後輩の森が呟く。何を解説しているんだ。
「そうなのか!じゃ、じゃあ誰だよう、うんkオロロロロォォォォォ」
「部長!?大丈ボオロロロロォォォォォ」
2人が続いて吐く。
え、どうゆう事?ふと思考が固まる。嗅覚から視覚、聴覚と情報量が多すぎる。
───あ、理解。
まあどう言うことかと言うと、同じ部署の女先輩が自分のデスクでお芋を放出したのだ。とんでもない量の。
脱糞する美人な女先輩。
机の上でゲロ吐く部長。
それ見てゲロ吐く後輩。
釣られて吐き気を催しトイレに駆け込む同僚。
所々に抜いてるやつまでいる。お漏らしフェチだろうか。
部署内は地獄と化したのだった。そんな中先輩はまだブリブリと音を立てて床を汚していく。
──先輩の排泄が終わり、特殊性癖野郎が抜き切った。ここからは部署総動員で部屋を掃除しなければならない。
辞めるけど、これをほっとくわけにはいかないと思った僕は片付けを手伝うことにした。
まず悪臭を放つう◯こから片付けしていく。とんでもない量だ。サッカーボール一個分はある。
片付けを始めようとすると、先輩が声をかけてきた。
「さ、触らないで!!私のだから!!」
「この期に及んでそんなこと言ってる場合じゃないでしょ!貴女も手伝ってください!」
「で、でも、私が“した”んだから!いくら後輩でもそんなことさせられない!」
「僕なら大丈夫ですよ」
「私が嫌なのよ!は、はは、恥ずかしいのよっっっっ!!」
ここで僕はとあるところに疑問を抱いた。
(脱糞したことは恥ずかしくないのか!?)
「いいの!私が全部やるから!」
「じゃ、じゃあ…」
といい、新聞紙を先輩に渡した。先輩は今のやり取りに顔を赤らめていた。
ふと先輩の机の下を見る。
そこにはカメラが2台ついていた。
そこで僕は理解した。
──こいつ、変人だ。絶対わざと脱糞したな。
僕は怖くなり、部長の机に辞表を投げて、一目散に玄関を目指した。
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東京の1DK、家に着いた。靴を脱ぎベッドに倒れ込む。
「………はあ、意味わかんねえよ…」
僕はさっきまでの状況を全く理解できないでいた。何が何でどうなったのか。もう覚えていない。
美女… 脱糞… 抜く… 特殊性癖…
「あ!!!!合体!!!」
俺はdoodleですぐさま「藍野実里」と調べてみた。
すると出るわ出るわアダルト動画。そう、先輩はAV女優だったのだ。
つまり今日のできごとは全部撮影。カメラも隠し撮りだったのだ。
数人が抜いてたのも撮影の一部だったのだろう。
俺はなんて言う会社にいたのだろう…
新卒で入社しようとした2年前の自分が恨めしい。
そんな感情を抱きながら見上げる右手には、あの女優のう◯この残り香が残っていた………ムニャムニャ………
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「………ンッ、ここは…?」
僕は職場にいた。まさか仕事中に寝てた?驚き、後ろを向くと上司がいた。
彼はこう言った。
「お前…その歳になっておねしょかよ。ん?おねグソか?てか寝てんじゃねえよ」
「え?」
と言いながら自分の股間を見る。何か温かみと違和感がある。
まさか…
その時、あの美女は俺を見てにやけていたのだった。
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