5話
その夜。
何故かは分からないが、3人が私の家に集まった。掃除を毎日しているせいか、綺麗っとか言われ、子猫を飼っていたことにもビックリされた。
「可愛いなぁ〜」
「本当、兄弟なのに体格の差が激しくねーか?」
「でかい奴がボス的存在でちっこい奴が1番弱いから」
「大変だな〜、シー」
『ニャー』
彰はシーと遊んでいて、修司はヒロと戦い中。愛美はチーとミーとフミと遊んでいた。その間に、小屋を掃除していた。そして、ご飯と水を器にいれた瞬間・・
ドタドタ・・・
子猫がダッシュでご飯めがけて走って行くのを皆は笑っていた。
「皆、必死だな(笑)」
「でも、可愛い」
「子猫達の部屋広くねーか?」
5匹だから、小屋を2つ繋いだから、広くいっぱい遊べる。
「じゃ、話しようか?」
「そうだな」
私の部屋へ行き、地べたに座って、コーラを飲みながら話をした。
「これから、どうする?特に彰はキツくないか?」
「俺、家を出ようと思う・・・」
「そうだよな、住む場所は?」
「明の家ダメか?」
「別にいいけど・・・」
「この際だから、プチ工事して部屋を引っ付けようよ」
「そうだな、明から言っといてな」
「うん」
「正直ビックリしたな」
「まぁな」
重い空気が流れる。現実に近づけば近づく程傷ついていく。
「明は、まだウリするの?」
「うん、高校になるまでは。それから、バイトしながら生活するよ」
「そっか」
「じゃあ、荷物まとめてくるから」
「あぁ」
彰が帰って行った。愛美も部屋に帰り、修司と2人っきりになった。
「明、いきなりで悪いんだけど、好き・・・なんだ・・」
「!!!・・誰のことを?」
「明の事・・・」
「愛美と付き合ってるんじゃないの?」
「愛美は、親友。実は、愛美も彰の事好きなんだ・・・」
「そんな事聞いてない!」
「黙ってて悪かった」
「そうだったんだ・・・」
確かに愛美は彰のことが気になっていた。でも、修司が私のことを好きなんて気づかなかった。
「付き合えとかは、言わねーが傍にいていいか?」
「修司も辛くなるよ?」
「別にいい、ただ傍にいたいだけだ」
「分かった」
話が終わると2人も帰ってきた。多分愛美も話したのだろう。
「修司、どうだった?」
「傍にいるだけならOKだそうだ」
「私も、同じく」
彰も私と同じく告られ、断ったのだろう。
「じゃあ、ぱーっと喰うか?」
「明が料理上手だから、作って」
「はいはい」
こうして、終わった。だが、誰も彰が明の事を好きで明はヒロの事を愛してるとは気づかなかった。




