前編
私は好屋 優。好きの運び屋をやっています。
私は生まれつき好きという気持ちが目に見え、その気持ちを相手にも届けたいと思っていました。
そんな時私の目の前で告白が行われた。
女の子が一生懸命に思いを伝える。好きがどんどんと大きなハートになっていく相手に当たるとそのハートは相手に吸い込まれていく。
告白の結果はYES!成功した、その様子を見てどんな気持ちでも伝えたい人がいるのかもしれない、その人たちの手助けをしたい。
それから始めた好きの運び屋は主にネットで活動している。
今日もまた1件依頼が来てる。
スマホを開き依頼内容を確認する。
〖好きな人に告白する手助けをしてください。〗
〖了解しました!時間はいつ頃ですか?〗
〖放課後なので5時頃お願いします。〗
〖わかりました。〗
私も学生なので放課後終わったら急がなくちゃ、やばい、学校聞いてなかった。
〖どこの学校ですか?〗
〖西高等学校です。〗
〖わかりました。お手数おかけしてすみません。〗
よし、これで行く場所もわかったし大丈夫!
放課後、西高等学校に到着。周りを見るけどその人らしい人はまだ居ない。
ボーッと校舎を眺めているとボブくらいで前髪に四つ葉のクローバーのピンを止めている女の子が近づいてきた。
「あの、好きの運び屋さんですよね?」
「はい!」
「校舎裏に彼を呼び出しているので来てもらっていいですか?」
「わかりました!」
その女の子について行くと校舎裏に偏見かもしれないが野球をしていそうなスポーツ系男子が待っていた。
ガタイも良くて身長も高くイケメンだ。
「私はここからできますので頑張ってください!」
そう言い影から見張る感じで座り2人の様子を見る。
依頼者の女の子が相手に思いを伝え始めた。
あの時見た光景のようにハートが大きくなってくるそして相手に近づいてぶつかる。
私はそのハートを後押しする。
依頼者に関わるとハートの操作ができるようになる。
一生懸命な思いを彼にわかってもらうため
"その気持ちを受け取って!"
私が心の中でそう叫ぶと彼はハートを取り込むそして女の子に抱きついた。
「ありがとう!俺も好き。」
"よし!"
私はそっとその場を離れてメールを送る。
〖おめでとうございます!〗
こんな日々を続けていたある時…。
〖前の彼と別れてしまいました。〗
それはこの前好きを手伝った女の子だった。
〖どうしてですか?〗
〖それが、彼が急に私が告白した校舎裏に呼び出して「付き合ったことはなかったことにしてくれ」と言ってきたんです。〗
おかしい。
それしか頭になかった。
私が好きを運んだ相手とは一生別れることがない。
それは強制しているのではない。私がその人の好きを見て合っている人にだけやっている事だ。
〖私、彼のこと本気で好きだったのに。〗
〖すみません。力不足でした。私が受け止めます!なんでも言ってください!〗
〖ありがとうございます。〗
それからも別れ話が増えていった。
好きを運んだ回数より上回り私は困惑した。
そんな時あの女の子からメールが来た。