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女優が異世界で出来る事。  作者: 弐道ネイ
6/10

第6話:2人で

第6話。

「あ、自己紹介まだでしたね。

私、小湊(こみなと)美奈(みな)っていいます。

山平さんの演技をテレビで観て、すごい!カッコいい!私もこんなふうに演技、上手くなりたい!って思って2年前に女優になったんです。


知ってます?私の事。

最近、人気が徐々に上がってるっぽい期待の新人俳優なんですけど。」


「・・・・いやいや、・・・つうか、

悠長(ゆうちょう)に自己紹介してる場合じゃねぇだろ?


どうしてくれんだっつってんの!

お前は女だから知らないで済むかもしんねーけど、オレ、殺されるかもしんねーんだぞ?」


怒って、なんかプリプリしてる山平さん。


山平さんとは対照的に、ニコニコしてる私。



「・・・・今の状況の深刻(しんこく)さ、わかってねぇな・・・・お前。」

私の顔を見て、あきれた感じで言う山平さん。



「あの!さっきの話の続きなんですけど。」


「さっきの話の続き?」


「私が演技スキルがどーとかこーとか言ってた話です。」


「あぁ・・・。」


「あの!山平さん!」


「・・・なんだよ。」

何言い出すんだコイツって感じの表情(かお)をする山平さん。



「私と一緒にこの世界で演劇(えんげき)やりませんか?」


「・・・・はぁ?」



「お前、オレの話聞いてたか?

男は戦いに出ないとダメなんだって!」


「でも、この店の主人のローザさんが言ってた事ですが、男でも、何人かは町で働いてるらしいですよ。」目の前の建物を指差して言う私。


「それは商売とかが上手くいったごく限られた人の話だろ?

そもそもこの町には俳優なんて仕事、ないだろ。音楽家や小説家だっていないし・・・。」


「それが、あまり知られてないらしいですが、

この世界にもいるらしいですよ。音楽家や小説家、漫画家も・・・・。」


「マジで?」

驚く山平さん。


「演技の仕事はないみたいですけど。」


「ほらみろ。」


「ないなら私たちで作りましょうよ!」


「・・・青春学園ドラマじゃねぇんだから。」


「山平さんと私なら絶対、演技でみんなを喜ばせる事できます!!

この世界の人達に私たちの演技で、勇気や元気やいろんなものを与えましょう!!」


「・・・・・・。」


「それに、もし俳優の仕事が認められたら戦いに出なくていいんですよ?」



「・・・上手くいく根拠(こんきょ)は?」


「こんきょ?なんですかそれ。」


「・・・もういい。」



「じゃあ私、早速、演劇やっていいか許可とってきますね。」


「誰に。」


「この国の王様?」


「バカかお前は。そもそもいち庶民のお前と会ってくれるわけねーだろが!」

「ガブ!レッツらゴーよ!!」

ガブにまたがり、遠くで高くそびえ立つ城を指差す私。


「だからオレの話聞けっつーの!!」




こうして私と山平さんとの異世界ファンタジーでの演劇物語がたぶん、始まる・・・・。




読んで頂きありがとうございます。

まだ続きます。

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