第2話:迷子。
第2話
辺りは真っ暗。
ゲームの世界(?)に間違って入ってからけっこう時間が経つ。
私のスマホは電源つかず、今何時か分からない。
そして、私は人(魔物人間)通りの多い道から、いつの間にか、ここどこ?っていう
人も家も少ない場所に迷い込んでしまった。
どうしてこんな所に来てしまったのか・・・・・?
そう、私は方向音痴。
元の場所に戻ろうとしたが、どこにでもある大きい木や、どこにでもある家を目印にし、方向確かこっちだと、カンで戻ろうとしたから、こんな所に来てしまった。
この時の私は何で迷子になったかわかってなかった。
ぐ~~~~。
私のおなかが鳴る。腹減った。
ゲームの中なのに腹が減るとはどういう事だ?
今のゲームはそれだけリアルですごいという事だろう。
「あ。」
キノコが生えてるのを発見。
しかし、毒があるとかやばい効果があるとか何も知らない。
・・・しかし、お腹がすいた。お腹すかしてどうせ死ぬなら、キノコ食べて
死んでもおなじじゃないか?と思う。
ぐ~~~~~
キノコに近づき、ひっこ抜こうとした次の瞬間。
ガブッッ
お尻に猛烈な痛みが。
「いった~~~~~い!!!」
私は叫び、後ろを振り返った。
するとそこには、犬・・・・・の形して、角と牙と翼が生えた動物(?)がいた。
「かわいいぃ~~~~~♡」
かわいいものに目がない私。
さきほど、おけつをかまれたのも忘れてしゃがみ、
その動物(?)の頭をなでた。
ガブッッ
「いて―――――!!!!」
手をおもっくそかまれた。
「グルルルル・・・・・。」
低くうなる動物(?)
私は、現実世界では犬を飼っていた。
ラブラドールとチワワとトイプードル。
かまれることにはなれている。
最初に犬を飼い、かまれまくったのを思い出した。
『さて・・・・、どうしつけてやろうか・・・・・。』
グゥゥ・・・・・
しかし、腹が減って力が出ない。
ダメだ・・・・・、私は、たぶん、もうじき死ぬ・・・・・。
バタッッ
倒れた私。
ガブブッッ
問答無用で私の頭にかみつく動物(?)。
「いてててて・・・・・、いて――――っつーの!!!」
ひょいっ
誰かがその動物(?)を抱え上げた。
上を見上げてみると・・・・・、
そこには美人な女の人が立っていた。
「あんた、いきだおれ?」
「はい・・・・・・、おなかがすいて、いきだおれました。
何か食べ物を恵んではもらえないでしょうか?」
ダメもとで頼んでみる。
「いいよ、ついてきな。」
目を見開く私。
『やった―――!助かった――――!!』
・・・・・と、この時の私は無邪気に喜んでいたが、
食事の後、奴隷のようにこき使われるとは思いもしなかった。