豪雨の静けさ
よろしくお願いします
そこに残ったのはかすかな君の匂い
部屋の中で雨が降っていました
雷の音が怖いのは小さい頃からです
だってすべてを焼き切ってしまうから
君はなにを思ったのか雨の中突然走り出しました
振り返らず、躊躇いもせず
僕には不思議な光景でしたが止めないと思って後を追いかけました
それでも君は振り返ってくれないのです
僕たちの思い出はどうなってしまうのでしょう
部屋の中で雨が降っていました
部屋の中になのにです
残されたものはもう何もありません
すぐに消えてしまった君の香りが
もう思い出せないのです
ありがとうございました