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千剣の勇者  作者: 白湯結
3/3

トゥアタ・デー・ダナンの戦士

どうも5月に予約掲載したつもりが6月になってた結です

すんません、ほんとに


 洞窟の入り口で3匹、いや、猪人間だから数え方は人だろうか、それとも頭だろうか。いやいまはそんな事はどうでもいい。両手で魔剣オルナをさらに強く握り締め、チャンバラしかしたことがないがとりあえず適当に構えてみる。その黒い刀身はチャンバラで使っていた木の棒など比べようもないほどのしっかりとした重さと存在感を持っていた。

 オークは多少知性があるらしく、木を削って作った槍やら棍棒やらをもっていた。それらを俺に向けてくさそうな口をあけて威嚇してくる。あ、今唾が飛んだ、非常に汚い、お近づきになりたくない。


(トウヤよ、すでに気がついているかもしれんが、お前はこの世界にきて非常に身体能力が上がっている。その魔剣オルナもお前達の単位で言えば40kgはある。魔剣オルナを手にしたお前ならばオークごとき敵ではない。)


 脳に声が響いて集中力が切れる。身体能力がすごいとかはわかったがはっきりいって邪魔なので話しかけないでほしい。こちとら未知の生物と出会ってかなりビビッているのだ。

 

「フゥンガアァアアア」


 一頭のオークが遂に俺に向かって槍を構えて突進してきた。若干へっぴり腰の俺はオーバーアクションでかなり無駄のありそうな動きでかわす。オークは突っ込んだ勢いのまま方向転換して槍を横なぎに振るう。それもかわす。身体能力が上がったのは本当のようで、以外とかわすのが簡単だった。


「フンブルゥウ、ブルァアアアアア」


 オークは攻撃があたらないで怒ったのか口を大きくあけて咆哮し、槍をめちゃくちゃに振り回す。槍と唾の連携攻撃という強力な攻撃をかわしつつ、これ以上唾を飛ばされてもこまるので、俺も魔剣オルナを握り締め、応酬する。

 木の槍を振るったのを魔剣で弾く。瞬間木の槍は大きな音とともに割れてしまった。

オークも俺も驚く。俺とくらべてオークの腕は太くたくましいのにもかかわらず、力では俺の方が勝ってるということだった。身体能力強くなったって強くなりすぎだろう。もしかして魔剣の力だろうか?その可能性も濃厚だろう。

 武器を失ったオークは一度引き、今度は棍棒をもったオークが突っ込んでくる。狭い洞穴の中では大柄なオークはうまく立ち回れない。


「フンッフンブラァア」

「ソイヤッ」


 オークが棍棒を振り下げる。それに対して俺は切り上げるように魔剣を振るう。棍棒はやはりすごい音を立てて壊れるが、俺の勢いはとまらずそのままオークの肩を切り裂いた。


「ルガアアアアアアアアアア」


 派手に血が噴出し、オークが唾を飛ばしながら叫ぶ。すかさず切り下げる。驚いたことにほとんど抵抗もなくオークを叩き切れた。

 半分になったオークからは内臓と血が次々と出てくる。若干びびりながらも達成感のほうが強い。  そのまま出口へと走っていく。洞穴の出口にいたオークは汚い悲鳴を上げて逃げていく。俺の方がかなり早いので、オークに追いつきジャンプして首をはねる。首はあらぬ方向へと飛んでく。着地してすぐさまもう一体のオークに追いつき、後ろから叩き切る。


魔剣オルナに付いた血を精一杯かっこよく振り払う。返り血を浴びていないのは運が良かったのだろうか。


(終わったか、だまっててやったぞ)


 そういえばあせって神様に邪魔って言ってしまった。どうしよう。


(気にするな、それよりその魔剣だが、一度こちらによこせ)

「よこせったって、どうすればいいんだ」

(地面に立てて、紋様をかざせ)


 言われるがままに魔剣オルナを地面に突き刺し、手のひらにある紋様をかざす。

すると紋様から赤紫の強い光が漏れ、魔剣オルナを包み込んだかとおもうと、飲み込むように消えていった。


「すげぇな、これ」

(あと999個だ。次は街にいくぞ)

「わかったけど、そんなに集めてどうするんだ?」

(街にいくまでに話そう。そこを左に進め)


言われるがままに歩き出す。


(この世界には悪魔がいてな、この世界の神である我に反逆しようとしている。様々な世界の伝承にあった伝説の武器を使ってだ。悪魔達はその伝承から模造品レプリカを作り出した。我もさすがに悪魔達が使うその異世界の秘宝、伝説の武器を相手には勝つことが困難なのだ。そこで様々な世界の神と協力し、悪魔達を一時的に封印し、悪魔達が集めていた伝説の武器を散らした。お前にはその散らした武器を悪魔達が完全に復活する前にある程度回収してもらいたいというわけだ。)


話が長いのでまとめると悪魔が作った模造品レプリカを悪魔が復活するまえに集めろということだろう。


(そういうことだ)


これを求めていた。RPGのように大きな役割を背負い、旅立つのを夢見ていた。

俺はその後も神様から色々聞きながら、街へと向かって歩き続けた。

ここまでプロローグ

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