4 理由
あれから信之はあたしと口を聞いてくれない。
コンビニを出た後もずっと無言で歩いてた。
なんで答えてくれないの?信之。
なにかあったの?
「ねぇ信之」「ん?」
「みんなはどうしてる?」
「・・・・・・しらねーよ、あいつらと会ってねーし」
「え?どーして?」「そんなの他の奴に聞きゃいいだろ!」
信之はキレ気味で言った。
他の奴って言っても・・・
「ねぇ信之、ちょっとくらい教えてよ」
「・・・・・・・。」
「無視!?」「・・・。」
信之は少し早歩きになった。
「・・・ねぇってば」「うるせんだよ」
信之は瑞樹をギロリと睨んだ。
あたしはついに頭に血が昇った。
「なんであたしが切れられなきゃいけないの!?」
「俺はほんとの事言っただけだろーが」
「じゃあ、なんでなにも答えてくれないの!」
「・・・思い出したくもないこと
なんでお前に言わなきゃいけねんだよ!」
「教えてくれなきゃあたし帰れないもん」
あたしはみんなを笑顔にするためにここへ来たのに。
理由もわからないんじゃなにもできないよ。
「・・・だからだよ」「え?」
「お前が死んだからだよ」
そう言って信之はどこかへ行ってしまった。
あたし?あたしが死んだから?
なんで?意味わかんない・・・。
これじゃどうしようもできないじゃん。
瑞樹は座り込んだ。