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2 今いる場所

あたしは『(さくら) 瑞樹(みずき)

今あたしが生きていたら高校3年生になってるはずだった。


あたしはずっと(うえ)から見ていたけど・・・

あの事故以来みんなは全く口を聞かなくなっていた。


あたしたち6人はいつも一緒で

放課後も誰かの家に寄ってギャーギャー騒いでたのに―――-。

今は幻みたい…


あーあ、このままだったら見てられないよ

誰かの家にでも行こうかな、、、

その前にあたしの姿見えるかなぁ?


ふいにあたしは信之(しんじ)の家に行ってみる事にした。

地面に足を付けてみた。ちゃんと足はあるのに生きていないんだよね・・・。

そう思うと悲しくなった。

通りかかる人はあたしの目の前に来たかと思うとあたしの体をすり抜けて行った。

あたしは道の端へ行った。

別に人に当たるわけではないけど・・・

やっぱり死んでるって実感しちゃう。



説明が遅れました。『中森(なかもり) 信之(しんじ)』はあたしの幼馴染の1人。

見た目はクールだけどいつもいつも笑ってた。

今じゃ見た目のままクールなのかもしれない・・・。


そんな事を考えていると信之が目の前を通った。

あたしは後をついて行った。


信之はドアを開けるとあたしがいるにも関わらずにバタンッと閉めた。

うわっひどい・・・。やっぱり信之には見えないのか。

あたしは信之の家のドアをすり抜けた。

そのまま信之の部屋へと足を運んだ。幽霊だけど足はちゃんとあるんだから。

透けてるけど(苦笑)


信之の匂いがするな・・・懐かしい。

信之は台所に行ってコップ一杯、水を入れた。

そしてそのまま振り返った。あっ()けなきゃ、幽霊だけど・・・。

パッと見たらすっごいびっくりした顔の信之がいた。

そして信之は水の入ったコップを落としてしまった。


ガシャーン。

コップが割れる音が響いた。


信之はあたしの方をずっと見て動かないまま。

しばらくの間沈黙が続いた。


「瑞樹・・・?瑞樹なのか?」


まさかとは思ったけど、あたしの姿が見えるんだ!

すごいすごい!


「あたしの事見えるの!?」

「ちょっとこっち来い!」


そう言って信之はあたしの手をつかもうとした。

信之、つかめないよ。

だってあたし幽霊だもん。


信之はあたしの手を普通につかんだ。

・・・あれ?

そのままあたしは信之の部屋へ連れて行かれた。


あたしはふと思った。

何で信之はあたしの姿が見えるのか?

もし最初から見えてたとしたら・・・

あたしの姿が見えたにも関わらず

信之は見えないふりをしてドアを閉めたのか!


「なんで瑞樹がここにいる?なにしに来た?」


あたしも信之に聞きたいことがあるんだよ。

信之が答えてくれたらあたしもわかる範囲で答えるよ。


「あたしの姿が見えてたんなら何でドア閉めたの!!」

「先に俺の質問に答えろよ!」


あ、あと信之にも一応お願いしておかないと迷惑だよね。


「信之・・・あのさ」

「んだよ、おれのことは無視かよ」

「質問は後でいっぱい答えてあげるからさ!」

「んで、なに?」

「あたし、、、ここに住んでも・・・いい?」


そう、あたしは幽霊。

あたしは住む所なんてどこにもなかった。

家に帰るのもなんかいやだし・・・

信之以外にあたしの姿見えるかわからなかったから。


「無理。」キッパリ

「なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!!」

「狭くなる」

「ここにしか住めるとこないの!(ないはず・・・)だからお願い!」


1時間後――――――。


「あぁ!わぁったよ!だから俺の質問に答えろ」


まだ言ってんんのか

相変わらずだなぁ。


「あたしはみんなの事が心配でここにきたの!以上!」

「てゆーかあたしの質問にも答えて!何でドア閉めたの!?」


あたしは今いれる場所を確保した。


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