悪魔の手は時に人を救う神の手となり得る 上
描いてみたら長くなっちゃたので上下に分けます
イギリスに到着した二人はこれからスカウトに向かう予定の二名の居所について調べていた。0はハッキングにも精通しており、衛星をのっとったり各種ソフトウェアを駆使して割と簡単に居場所を突き止めることができた。そのうちの一人がすぐ近くの民家に居たので、まずはそこに向かう事にした。
「ここから別行動だな。配置についたら連絡くれ」
「うん、わかった。また後で」
無ければいいのだが断られた時の手段として消した方がいいと言う結論に至った。始末する役割は0が担当する。
「準備OKだよ」
「了解」
インターホンを鳴らして部屋の主を呼び出す
僕は比較的平凡な家庭に生まれた普通の子供だ。しかし、高校に上がってすぐに両親が事故死し僕は叔母に引き取られる事になった。叔母は僕に煩く言うことがなかった。これが欲しいといえば買ってくれるし、やりたくないといえば別にやらなくてもいいんだよと言う、多分叔母は僕に関心がないのだろう。
そんな家庭で過ごしていく中で僕は段々と学校に行かなくなっていった。しかしこれにも何も言わず、部屋に引き篭もってゲームやネットサーフィンをしていても、毎食運んできてくれる上に毎月1500€を支給してくれた。そんな僕が昔は考えていた就職することを考えるわけがなかった。毎日同じことを繰り返しているうちに、ゲーム仲間がクラッカーだと知り、自分もやってみようと思った。10年ぶりに勉強を始めた。2年程かかったが国のデータベースにも侵入できるようになった。僕は時々来る依頼をこなして自分でも稼ぐようになっていった。親を交通事故で殺した犯人を社会的に殺したこともあれば、国の中心人物から依頼が来ることもあった。その時公開したデータでアメリカの大統領を辞任に追い込んだこともある。クラック、ゲーム、食事、睡眠とたった四つのノルマを毎日つっけていったある日、初めてインターホンが鳴った。しかし、僕は聞こえないフリをしてゲームを続行する。
ピンポーンピンポーンピンポピンピンピンピピピピピンポーン
「何っなんだよ!ウルセェんだよ!」
受話器をとって怒声をあげる。
「なぁモーリー、仕事しねぇか?」
若い男の声が聞こえる、面倒だから受話器を置く。すると男はまた連打し始めた。ここからは僕と男の意地の張り合いだ、僕がさっさと出ていって話を聞けばいいだけなのだが、一度跳ね飛ばしたのにすぐに出るのは僕が許さなかった。
10分が経過しても男がまだ鳴らし続けるので流石に話を聞く事にした。男の話というのは、裏社会を潰すというものでハッキリいってそう言うのには興味がないのでキッパリと断った。
「そうか......すまないな。やってくれ、0」
無慈悲にも男の頭を真っ直ぐに銃弾が撃ち込まれる。
「優秀なハッカーだから失いたくなかったんだけどな」
後始末として死体を細切れにして生ゴミに出した。
次に向かうのは都市部から遠く離れた片田舎の民家だ。そこに次の候補者が住んでいる。彼女は人間の急所を確実に捉えてつつも死なないようにじっくりと痛めつけながら殺す残虐性の持ち主だ。人間性には問題大有りだが、腕は立つので仲間にしたいところだ。
彼女は大金を稼いでいるはずなのに何故?というほどにボロボロの家に住んでいた。インターホン、窓、表札すら無いまるで農家の物置小屋のようなところだ。彼女を呼ぶとすぐに出てきた。
「静かにして、用があるなら入りな」
「......用件は?」
「ビジネスをしよう......」
「ふーん。なるほどね。楽しそう。だけどあたしはまだあんたを信用できていない」
そういえばと思い自己紹介をした。そこから会話を広げたりしていると新たな来客が現れて彼女にいった。
「あんたを殺せとの依頼を承りましてね」
男が銃を抜いたのでこれはチャンスだと思った俺は、とっさに飛び出して彼女を突き飛ばして守ったが一発脇腹にくらってしまった。即座にどこからか銃弾が飛んできて男の頭を貫通した。
「あんたっ何であたしを庇ったりしたんだいっ!」
「へ、へへ信頼を勝ち取るチャンスかなって思ったからか.....な」
言い終わると俺は倒れ込んだ。




