危険
2146年12月5日
「そう、良かった。入り口見つかったのね。地下だと通信が届かないから援護はできないから頑張ってね」
『あぁ、行ってくる』
プツッと通信が切断されて以降することのなくなった6は第100支部の事を調べていた。
おかしいな、どの支部にも他の支部の位置と仕事内容が書かれた書類があるのに何故か、第100だけは位置情報すら知らない支部が多いなんて。
「絶対何かあるわね」
衛星のデータベースに入りその支部がある場所の映像を確認する。
2130年まで戻しても何も見つからなかった。
1年ずつ遡ってみると2120年の映像に違和感を見つけた。
「ここが書き換えられてるな。流石に復元は無理だな」
20年以上前のデータに加え、ハードディスクごと変更されている可能性が高いため、何があるのかは観られないだろう。
「だけど、年だけ分かればなんとかなるかな?」
2120年、組織名、場所、これだけの情報が揃っていれば何かわかるかもしれないとふんで捜査を開始した。
「......え?何でこのデータがこんな場所に」
組織の本部、そして第100支部のデータファイルは国連のとある部署の機密サーバーに保存されていた。その内容とは新型の生物を作成、研究する、というものだった。
「あ......これはまずいわ」
見つけた文書にはチームが死ぬ可能性が高い情報が書かれていた。
それを見つけた彼女は急いで4のもとへ向かう。
「4!彼らと連絡が取りたいから地下でも通信可能にできるものない?」
「どうしたんだい?そんなに急いで」
「あそこは危険すぎるわ。早く退避させなきゃ」
「今ものを届けるのは難しいからなぁ......あっ!ちょっと待ってて」
4は急いで外へ出てしまった。
数分後大量の箱を抱えて戻ってきた彼は中身を分解し、新たな機械を作り出した。
「よしっこれで完成だ」
4が作ったのは小型ドローンでその数30台。現在地から第100支部まで5km感覚で配置可能な台数だ。
「これで何をするの?」
「こいつは前に配置されてるやつに人工衛星経由で通信を繋げることが可能なんだよ。だからこれを操作して彼の所まで送れば......ってもうやってるんだね」
6は5kmごとにドローンを配置していった。その裏で4がシステムを立ち上げ、1台づつ繋げていく。
「これで繋がると思うよ」
「お願い......繋がって」
『ん?な......連絡.....るんだ?』
「なんであんた達しか出ないのよ!1と3はどうしたの?」
『あいつらは......戦ってる......だ。』
「そこは危険すぎる!早く撤退して!」
『なんて.......だ?』
通信は出来たが、すぐに途切れてしまう。これでは何も伝えられない。
「私もいくわ。4、さっきのやつもう1台ちょうだい」
「ああ」
急いで向かっても1時間はかかってしまう。迷っている暇はない。車に乗り込み、ナビに座標を入力。全速力で向かう。
1時間半後、目的地近くに到着した。
そこで、入り口に向かう長い銃を背負った人影を見つけた。
「まさか、ここの関係者?」
6は銃を右足のホルスターから抜き、引き金に指をかけそのまま発砲した。
乾いた銃声、標的の呻き声。
銃弾は相手の太腿に撃ち込まれたのだが、その人物は即座に判断し物影に隠れた。
「あんたここの関係者?」
「違う!」
「じゃあなんでこの場所を知ってるの?」
「それは......言えない」
その後男は小声で何かを言うと傍らに停めてあったバイクに乗り込み走り去った。
6は追うことも考えたが、今はそれどこではない。地下へ向かうことにした。入ってすぐにドローンの通信機能だけ作動させ、4と連絡を取れる確認する。動作は先程よりも滑らかだ。
「みんな、聞いて。ここは危険すぎる。今すぐ入り口まで戻って」
『何故だか知らないが、今は無理だ。2がまともに動けない上に...っ俺も自分の身を守るので精一杯だ』
『俺と5は無事だ。だが、深くまで落とされてるから入り口が何処なのかわからない』
「わかったわ。私は上階から道を探してみる」
『もう手遅れかもしれないが一応言っておく。ここの研究員に見られてる』
「私は元スパイよ。カメラに映らないくらい簡単よ」
『健闘を祈る』
「みんなもね」
〜ファイル:154
新型特異生物完成
核物質、変異生物などを人間に取り込むことで人間に異能を発現されることに成功。
この被験体の異能は極めて殺傷能力が高いため。研究所の危機が迫った時のみ開放することとする 〜
〜被験体番号15768
名前:アンドリュー・モンガー
性別:男
年齢:54
特徴:殺人、強盗、数々の凶悪犯罪を犯
し最高峰の刑務所に収監されてい
た過去あり
実験:成功
特筆事項:異能が発現
異能:思考能力を犠牲にし、痛覚、疲労
を遮断、さらに自身の筋肉を硬化
させ銃弾をも弾く 〜




