Damn it!
【β隊の場合】
「俺一人でやってやるぜぇ!」
静止しようとした3の言葉を無視して、5は両の手の銃の引き金を一気に引き絞り、ドアの外から中にいる人に向けて乱射した。
「おい、外にも人が......もう遅いか」
轟音と共に中にいた人が、建物の壁、柱がボロボロになった。
『ちょっ!あんたら何やってんの』
と怒られながらも不意打ちにより僅か数秒で西側が壊滅した。
「おい。行くぞ、何やってんだ?」
「戦利品集めてんだよ」
5は自分によって二度と動けなくなってしまった死体たちから一つづつ何かを回収していた。
その後残りの数十人を片付けたαと合流し、支部長室へと辿り着いた。一人部屋に篭り怯えているのだろうか。
扉を蹴破り中へ入ると、スマホを片手にした支部長らしき人物が座っていた。
「お前らの目的は知らんが本部への報告は終了した。私を殺そうが後から来る増援、もしくは警察にやられるだろうな」
「俺たちを襲ったのはどの支部だ?」
「何の話だか」
知っていても話さない、もしくは本当に何も知らないという感じだったので、部屋の中の書類を漁ったが特に大した情報は出てこなかった。
『警察がすぐそこまで来てるよ。早く撤退して』
「了解。お前ら帰るぞ」
支部長にとどめを刺しその場を後にする。
その後他の支部もどんどん潰していった。一支部につきだいたい二十人ほどなのでそう苦戦はしなかった。各支部に保管されていたデータは全て回収し6が保管している。
「なぁここって本当に支部なんだろうな?」
現在彼らがいるのは第百支部、本部を除く支部数的にも、残りの支部的にも最後の場所だ。6が指定した座標へ到着したが、特に何もない荒野のど真ん中だ。
『えー?他のデータと照合してもその場所のはずなんだけどな。周りに何かないか探してみて』
探し始めておよそ三十分が経った時、2がマンホールを発見した。明らかに怪しい。
こんな場所にマンホールがあること自体おかしいが、砂に隠れて、石に隠れて、葉に隠れ明らかにこの存在を隠しているように見える。慎重にマンホールを外し、下を見ると梯子が掛かっていた。何かあるといけないので小型ドローンを飛ばし、地下の様子を伺った
「敵はいない、カメラも」
1が先導し降りる。降りてすぐのところに扉があり、それ以外には何もない。
扉を開けると、さらに奥へと続く階段が現れた。ここにも人はいない。階段を降り終えたところには扉が二つあったので、二手に分かれて武器を構え中に入る。
「ようこそ!我が実験場へ!あなた方は十人目のモルモットです」
黄色く発光するなにかが付着した白衣のマッドサイエンティスト風の男がガラスの向こうで話しかける。ガラスに向かっていった7.62ミリ弾は呆気なく弾かれ地に落ちた。ダメか。
「じゃ、また後で」
床が開き真下に落ちた。
何とか着地姿勢をとれた為助かったが、2は失敗し、足を折ってしまった。3、5も同様に落とされ、5は落ちる瞬間手を離してしまったせいで銃が一丁使い物にならなくなってしまった。
暗闇の中、遠くで二つの光が現れた。
いや、二つではない少なくとも三十はある。
「な、なぁあれまずくないか?」
「そうだね。もしかしたらやばいかも」
グルルル、と光の主は唸る。
パッと部屋にあかりが灯る。そこにいたのは十数匹の狼だ。しかし、1が知っている狼とは程遠い姿形をしていた。
『どうだい、僕の作品は?突然変異種のデヴァルフトウルフを改造したんだ。元々の彼らの爪を強靭な刃に付け替えたのさ!』
よくわからないが、つまり凄く強いということだろう。狼は群れを成し散開してチームを襲う。
アサルトライフルの弾幕で彼らを退ける、または負傷させ、2がとどめを刺していく。しかし、最初の一、二体は簡単だったが、陣形を変え、速度を上げた彼らを殺すのは容易ではなくなった。それに、1は足を負傷している2を庇いながらの戦闘なので余計に戦いづらい。2が自分の事は構うなというが、もう二度と仲間を失いたくない俺はそれを拒否した。
「Damn it!どうすればいいんだよ!」
一方で武器を一つ失った3、5チームは以外にも順調に討伐していった。近接戦を繰り広げてくる狼達は刃物による攻撃を繰り出してくる。しかし、それは剣の達人、3にとっては好都合だった。狼の爪の軌道を小型ナイフで逸らし、刀で首を切り落とす、といった戦法で十分に戦える。5は身を守ることしかできなかった。
「うん。余裕だね」
「俺は余裕じゃねぇ!ちょっとは手伝え!」
「え?なんて?」
程なくして15匹全ての狼を倒した。




