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60鱗目:誕生日!龍娘!

「あははっ!それは災難だったわねー」


「いやぁー!ビビったんですよほんま!」


「誕生日間違えたのかと本当に焦ったぞ」


「だから皆ごめんってー!今日が僕の誕生日って事忘れてたんだよー!」


 あの後、花火を見終えた僕達はとらちゃんとむーさんも連れて僕の家へと帰った。

 そしてこちらもまた僕に隠れて誕生日パーティーの用意をしてくれてた、千紗お姉ちゃん達と改めて誕生日のお祝いをしていた。

 そう。夏祭り当日である今日8月8日は僕の誕生日だったのだ。


「でもあれは心臓に悪いわよ。失敗したって思ったもの」


「まぁ結果喜んでくれたんだからいいんじゃないか」


「皆本当に鈴ちゃんの為にありがとうね」


 僕は皆に謝りながらもご馳走を前にしてニコニコと笑顔を浮かべ、翼や尻尾をパタパタと動かしながらつい先程の出来事を思い浮かべる。


 ーーーーーーーーーーー


「え?」


 「「「「え?」」」」


「え?」


 花火が夜空に輝き咲く中、突然皆に祝われた僕は首を傾げ、それに皆も首を傾げ、それに僕もまた首を大きく傾げる。


 お、おめでとう?えっと今日何かあったっけ?あ、もしかしてお化け屋敷攻略おめでとう?


「ちょっちょっとまて!鈴香の誕生日って今日だったよな?!」


「そっそうだったはずや!トークアプリのすずやんのプロフィールには今日って!」


「でも天霧さん本人は首傾げてるぞ」


「プロフィールの所打ち間違えたとか?」


 誕生日?プロフィール?…………あっ!


「あー!そうか!今日僕の誕生日か!」


 「「「「え?」」」」


「え?」


 み、皆?なんでそんな嘘でしょみたいな目でこっち見てくるの?


 ようやく皆が何をお祝いしてくれてるのかを理解した僕がぽんっと手を打ってそう言うと、皆は驚いたような表情でこちらを見て来た後。


 「「「「………自分の誕生日を忘れるんじゃない!」」」」


「あうっ!」


 僕はぺちんと頭を叩かれたのだった。


 ーーーーーーーーーーー


「でもあの後自分のだって気づいた鈴が嬉しくて泣きだしちゃって、そっちでもびっくりしたわ」


「ちょっ!さーちゃんそれは言わないでって言ったじゃん!」


「へー、鈴ちゃん嬉しくて泣いちゃったんだ」


「あーもうほらー!」


 絶対千紗お姉ちゃんにからかわれるから黙っててって言ったのにー!


「さて、それじゃあ料理もあらかた食べた事だし…………じゃじゃーん!」


「おぉ!」


 ケーキだ!しかもワンホール!それにおめでとうって書いてある!!


「はい、4人で4本ずつ!よろしくね!」


「はいよ!」


「はい、千紗さん」


「任せてーな!」


「了解です!」


 み、皆何を?!


 目の前でちー姉ちゃんが皆にロウソクを配ったと思うと、皆は意気揚々とケーキにグサグサとロウソクを突き刺していく。

 その光景に僕がアタフタしていると、ロウソクに千紗お姉ちゃんが火をつけて電気を消す。


「わぁ……!」


「ふふっ♪それじゃあ皆?せーのっ」


 薄暗闇の中ケーキの上でキラキラと輝くロウソクに僕は息を飲む。

 そしてそんな僕に皆がバースデーソングを歌い始める。


 「「「「「「ハッピーバースデー!」」」」」」


 「おめでとうすずやん!」「鈴香おめでとう!」「天霧さんおめでとう!」「鈴、おめでとう」「鈴ちゃんおめでとう!」


「皆……!」


 じーんと僕が感動していると、千紗お姉ちゃんに「ロウソクを吹き消すんだよ」と言われ、僕は一息でロウソクの火を吹き消す。

 するとパチッと電気が付けられ、みんなにもう一度お祝いの言葉をかけられる。


「皆ありがとう!本当に……!ありがとう!」


 そしてお祝いの言葉をかけられた僕はとうとう感極まり、ぱぁっと明るい笑顔を浮かべながら一筋涙を流して僕はありがとうと一言言ったのだった。

 この後、皆からプレゼントを貰ったりもしたが。とらちゃんがすごいの持ってきたり、隆継のプレゼントが手作りだったりととても驚かされたのだった。

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