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135鱗目:暴露、竜娘

「えー……つまり?簡単に説明すると─────」


「鈴香に女の子にされちゃったっ、きゃっ。って事だろ?」


「ぶっ?!」


「いやまぁそうだけど、隆継アンタもうちょっと言い方ってもんを……京也君自身がお茶吹いちゃってるじゃないの」


 三浦先生による説明を受けた後、とりあえず四人で話してみたらどうだと三浦先生に言われるがままリビングにて残された僕達は三浦先生からの説明を理解する為改めてまとめていた。


「にしても信じらんねぇよなぁ……まさか京也が女になるなんて。いやまぁ三浦さんがこんな事で嘘をつくとは思えねぇしそうでないと信じてるけどさぁ」


「こら隆継、あんまり本人の前で──────」


「あははっ、大丈夫だよさなかさん。今まで通り軽く接してくれると嬉しいな」


「ならそうさせてもらうわ。それで鈴、聞きたい事があるんならモジモジしてないで聞いたらどうかしら?」


「うっ……えっと、その…………本当に京也君、なんだよね?」


「そうだよー?また質問に答えた方がいいかな?」


「ううん、それは大丈夫。大丈夫だけど……うぅぅ…………」


「?」


 怖い……怖いけど……ここで言わなきゃっ!


「そのっ!京也君ごめんなさいっ!!守ってくれたのにお礼も言えなくて、それにお、女の子にしちゃって!本当に、ごめんなさいっっ!」


「……はぁ」


 嫌われてないだろうか、そんなことを思いながらも先ずは謝らないとと深々と頭を下げた僕は、頭の上から聞こえてきたため息に肩だけでなく垂れ下がった翼や尻尾までビクッとさせる。


「天霧さんさぁ……」


 うぅぅ、やっぱり許して貰えないの──────


「こういう時はごめんなさいじゃなくて、ありがとうって言って欲しかったな」


「へ……?」


「それに女の子になった事、僕は別に悪く思ってないよ?」


「えっ、は?へっ?」


「元から僕の趣味とか好みって女の子が好きそうな可愛い物とかぬいぐるみとかだったから、女の子になったおかげで隠さずに済むようになったしね!後天霧さんに付き合って貰わなくてもスイーツのお店に行けるし!」


「えっと……怒ってないの?」


 てっきり「僕の人生をめちゃくちゃにしやがって!」とか思われてるもんかと……


「怒るなんてとんでもない!寧ろ助けたご褒美なんじゃないかって感じだよ〜!」


「この調子なら心配は要らなそうね」


「なんならそこらの女より女の性を満喫しそうな勢いだしな」


 恐る恐る聞いた僕の言葉をぱたぱたといかにも女の子らしい仕草で否定した京也君のその可愛らしい顔には、怒っている様子など微塵も無く、黙って僕らのやり取りを見ていた二人もこれなら大丈夫そうだと顔を見合わせてそう話す。


「自由行動が許されたらどうしよっかなぁ〜♪先ずはおなかいっぱい今まで行きたくても気が引けてたスイーツパラダイスとかに行って〜♪そっからぬいぐるみとかいっぱい買って〜♪」


 自由になった後の事すっごい楽しみにしてる……京也君、ほんとに女の子になったことが嬉しいのかな?


「ま、そいつの幸不幸はそいつ自信が決める事だ。それに不幸そうなら謝ってやればいい、そんなに悲観的になる必要は無かっただろ?鈴香」


「うん……ねぇ、二人とも。僕、京也君に僕の事話そうと思う」


「鈴が決めたんなら、あたしからは文句無いわ」


「賛成。それに、京也ももう秘密知らせた方がいい側だろうしな」


 ーーーーーーーーーー


「お待たせしましたぁー」


「お、終わったか。だいぶ騒がしかったが、どうだった話し合いは……っと、なんだかスッキリした顔だな、鈴香」


「はいっ。その、すみません三浦先生。京也君に僕の事話しちゃいました」


 数時間が経ちようやく皆と部屋から出てきた僕は、三浦先生からそう聞かれあれから京也君に自分の事を話したと伝える。


「そう……か。いや、大丈夫だ。鈴香がいいと思ったんなら俺からとやかくいう事はない。それに京也君には鈴香が大丈夫なら話すつもりだったからな」


「三浦先生……!」


「鈴ちゃん最近空元気だったからお姉ちゃんも心配してたんだよー?でも吹っ切れたみたいだし良かった!」


「えーっとぉ……ちー姉ちゃん、怒ってる?よね?」


「そ〜んなことないよー?ただ忙しかったとはいえ今回も頼って貰えなかったなーとか、もっと頼って欲しいなーとか思ってるだけだよー?」


「うぅっ……これからはもっと頼らせてもらいます…………」


「よろしい。それで京也君、改めてうちの可愛い妹とはこれからも仲良くしてくれるかな?」


「それはもう今まで以上に!女の子のあれこれを教えてもらいますから!」


「ま、女になって喜んでたんだから分かってたわ」


「心配するまでもなかったよな」


 ちー姉ちゃんのご機嫌を取りながらも、さーちゃんに隆継、そして新たに秘密を共有する仲となった京也君と僕が賑やかにしていると、三浦先生が口を開く。


「この様子なら暫くは京也君を匿うのを任せて良さそうだ」


「……へ?」


 そしてそう僕の方を見て呟いたのだった。


読者の皆さま!

今回もドラゴンガールを読んで下さりありがとうございます!

そして今年もこの物語にお付き合い下さり、ありがとうございました!


今年はVTuberになったり、いつも通り他の作品に浮気したりと、例年よりも更新頻度がとんでもないことになってしまいましたが……

それでも完結までは絶対に書きますので、お付き合い頂けると幸いです!


来年はもっと更新頻度を上げていく所存ですっ!


それでは皆様、また来年お会い致しましょう!

良いお年を!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 人生滅茶苦茶にしやがってなどと言われなくて良かったです [気になる点] 少しあっさり過ぎない? [一言] 更新ありがとうございます。 完結まで読み続けます。
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