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あっ!?
「勘違いをしてもらっては困るんだが
俺の言っているのはここにいる人らの事じゃないぜ」
さっきまで攻撃的だった(ように見えた)ギノールの豹変ぶりに
一同は様子を見る事にする。
チームとしてこの先やっていかなくてはならないと言う事が
はっきりと解った今、身内に敵を作るのは得策ではない。
そんな思いからか、苦し紛れに出た言葉のように見えて
実はしっかりと計算されていた。
「俺が言ってるのは、今ここにいないヤツの事を言ってる」
間髪入れずにトッチーが
「誰だっけ?」
そのあまりの反応の速さに驚いたデティートの脳裏に浮かぶ約一名。
「!」
イミリアに取り込まれた存在・・・。
さほど深い関係ではなかった彼の存在を、今こそ最大限に生かす時来た。
「確かに。
ここにいる皆さんの能力に比べれば、彼・・・。
えーっと、彼の力は劣っています。
しかし、彼も選ばれた者として特殊な力を持っています」
ここぞとばかりに力説するが、それがかえって嘘臭さを増してしまう。
「とりあえず、皆さんお疲れの様なので
今日はこれで終わりにしましょう」
デティートはそう言って、強引に皆を部屋から追い出すのだった。




