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店子
スズメに乗って、トッチーの元にたどり着いたパルナ。
この時点でようやく、違和感満載の呪いを解く事が出来た。
恐らく、彼女たち以外にこの呪いを使う者はいないだろう。
それほど欠陥だらけの呪術だった。
ともあれ、無事に合流した三人。
ミリアの追跡の鍵となるのは、既にトッチーでは追跡できなくなってしまった付箋の波動。
これに対して主人であるパルナがアンテナバリ三で索敵する。
その姿をただ眺めるだけのスルクス。
やがて位置の特定が終わったのか、二人を見る彼女の表情は
少し困ったような顔に見えた。
ただ、それはすぐに消え
「行くよ」
とだけ言うと、目的地に向かって走り出した。
慌てて後を追う二人を気に知る様子もなく先行する彼女が
ようやく速度を落とした場所。
どこにでもある風景に見えたが、トッチーには何故か既視感があった。
「ここは・・・」
このつぶやきに、背後からでもわかるパルナの雰囲気に押され
それ以上の言葉を発することをためらうトッチー。
そんな三人がたどり着いたのは
今は賃貸として貸し出している、パルナがかつて拠点としていた居城だった。




