表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/116

悪い顔

久しぶりに帰郷したら、三人の男に見つめられる。

スルクスの感じた良くない胸騒ぎは、三人の内の

最も長い付き合いのある、叔父のキズヌの顔を見て

確信に変わった。

笑顔の彼は、自分に注目するデティートの背後から

しきりに目配せを送って来る。

フレイブは、既に自分の仕事は終わった。

そんな雰囲気で優雅にお茶をすすっている。

「とりあえず、お話を伺いましょう」

こうなると、最早スルクスに逃げ場は無く

なし崩しに仕事の話が始まった。

「もう一度、詳しくお話いた方が良いですか?」

デティートの配慮に感謝しながら、内容を聞く。

「では、まず、事件の始まりからお話しします」

その話は、数週間前に遡る。

プラマド王国の王立図書館、賊が侵入した。

この時、図書館の警護を行っていたのは「三花」のグリクと新人だ。

賊の目的は不明だったが、同士討ち、という形で阻止する。

ところが、その賊が「グロリオサ」に所属している、と言う事がわかった

この報告を受けた王国宰相のメレンゲは、自分の十八番目の息子を

賊対策の責任者として強引に任命する。

それは、表向きは解決に対して手出し無用。

とはいったものの、実際は手柄だけを横取りするような雰囲気だった。

それに反発する「六家」は、自分の身内を使う事を嫌い

デティートにフレイブを紹介する。

この話を聞いたスクルスのデティートに関する感想は

真実を見極める目を持った能力のある人物。

だが、良いように使われて潰れてしまう典型のような人だ。

と言う事だった。

ともあれ、叔父があの悪い笑顔をしている以上

自分の選択肢は無さそうだ。

そう観念して、デティートと共に図書館へと向かっていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ