別件
悪意漂う空気が充満しトッチーへ重くのしかかる。
ただ、バーネロからは、今まで同様
これと言った力は感じる事が出来ない。
しかし、自分に対する悪意の質は、他の者と変らないほど強力だ。
彼らが徐々に包囲を狭める。
この時になって、ようやくミリアも違和感をおぼえる。
そんな彼女が怒りに震えながら、デティートに話しかける。
「まさか、貴方が敵だったなんて・・・」
この言葉を聞いて、愕然とするデティートは弁明した。
「それは誤解です。
私は貴女を守るためにここに出向いたのです。
六家の保証付き、などと言われていても所詮は下請け。
突然裏切っても、おかしくありません」
その棘のある言葉に凹みながら、ミリアを見ると
彼女も、特にトッチーの擁護をするでもない。
いや、どちらかと言えば、侮蔑の表情が現れていた。
ブランド志向の彼女が最も受け入れやすい言葉だった。
「ここは良いわ、スルクスの方をお願い」
邪魔者を払うような仕草と共に、トッチーに命じる。
それまで、ただ無表情で悪意を垂れ流していた二人を囲んでいる者たちは
満面の悪意ある笑顔をトッチーに向ける。
周囲のの悪意に満ちた笑顔に、うさん臭さ前回のトッチー。
しかし、孫請けの彼にとって元請けのミリアの言葉は絶対。
仕方なくその場を去ろうとした時に、スルクスと共に先行したうずらが
戻ってきた。




