ほどよい戦闘
一人を除いて、みんなおんなじ思い。
厄介ごと、つまり無用の戦闘は回避したいということ。
敵対するように見えて、実際にその責を負うべき存在が
現実を捨て、今現在は妄想の世界で活躍中だ。
敵、味方に分かれているとはいえ
無駄な労力を使わずにいるのが一番。
計画的ニアミス。
この暗黙の了解によって、全ては丸く収まる。
幾度となく経験を重ねた五人の気持ちは一つになっていた。
その空気を激しい使命感を持つ約一名が
敵の全てを燃やし尽くそうと身構えている。
賊の三人に遅れをとることは出来ない。
「私たちの命尽きるまで、戦いましょう!!」
正義は我にあり。
必ず勝つという信念を纏っている姿が見えるのでは?
そう思わせる程、気合の入ったミリアを横目に
スルクスの左の頬が、かすかに引きつった。
それを見たトッチーも覚悟を決める。
依頼人はスフィアだが、元請けは六家。
そして六家の代表として、この場を任されているのがミリアだ。
未熟でも、無能でも、その場を任されている以上
彼女の言葉は六家の指示、として受け止めなければならない。
それは、この仕事が六家の名前によって受けられたものだから・・・。
下請けの判断による失敗は許されない。
スルクスとトッチーの表情を見て事情を察する三人の賊。
さらにその三人の表情を見て安堵するスルクスとトッチ-。
そんな五人によるほどよい戦闘。
いわゆる茶番戦闘が幕を開ける。




