対峙
侵入者に対して再び話しかけるスルクス。
「先程の方々とは別口のようですが、目的も違うんでしょうか?」
これを聞いたトッチーがため息をついた。
先程の賊。
それはメレンゲが手配していたであろう部隊。
我が子可愛さから、スフィアに敵いそうもない者たちを集めて
襲撃させ、組織に対して表面上の体裁を取り繕う。
その裏では自分の息子に賊を撃退させ、その功績を息子が得る。
メレンゲにとっても、息子にとっても
輝かしい実績、として後世に伝えられるはずだった。
所が、予定外に別口の出現。
新たな三人に対してなすすべなく崩れ落ちるスフィアを横目に
汚名挽回のチャンスを窺っていたミリアが
元請けの権限でスルクスにプレッシャーをかける。
シガラミという牢獄に捕らえられたスルクスの言葉に
厄介ごとに巻き込まれた事を再認識するトッチ-
そんな二人の背後から、気合十分なミリア。
人数的には三対三。
能力的には不明だが、三人の関係が上手くいっていない
と言う点では共通していた。
数秒の沈黙の後。
「我々の目的は、淵源の書だ。
他の奴らの目的が何か知らんが、別口だ」
律儀に目的まで話してしまうバッファに対して
だからバッファさんのそう言う所がいけないんですよ
などと言いつつ、ルンケアがギノールをチラ見する。
その視線を受けたギノールがいつものように
「知らんし」
と切り捨てた所で、バッファの手が無意識に薬袋へと延びる。
今まで何度も繰り返されてきた黄金パターンだ。
ただ、これを初めて見たミリア達の反応は微妙だった。
何とも言えない空気感。
この雰囲気を打破するために、ミリアが叫んだ。




