三人目
スルクスを迎え入れる人物。
好意的な反応のスフィアに対して
納得がいかない表情の腰巾着と龍涎堂、と言う言葉に
曖昧な反応を示すミリア。
対する来訪者は帰郷と共に強制派遣されたスルクスと
選ばれた者をこの場に導いた存在のデティート。
この二人の他に、もう一人。
体に様々な刺青をしている青年。
その青年がこの場にいるのは少し訳があった。
それは無責任な店主であるキズヌの、強制的な発案から始まっていた。
キズヌの龍涎堂の隣には、魔王城が建っていた。
創業700年。
恐らく魔王の中では老舗の部類に入るのだろう。
ところが、城といっても実際はただの木造ボロ家で
風雨に晒され劣化した箇所にツギハギの補修を行い
威厳の欠片も見いだすことは出来なかった。
キズヌは、そんな隣の魔王城に応援を求めるよう、提案していた。
この助言はデティートだけでなく、スルクスも素直に受け入れる。
但し、その助言を受け入れた二人の思惑は、全く違うものだった。
デティートにしてみれば、ツバメであるフレイブを探し出し
今回の協力者を図書館に連れていく。
これこそが、本来の目的であり、人数に上限は無かった。
対するスルクスは、叔父がそんなことを言った時は決まって
ややこしい依頼だ、と言う事を幾度となく経験して来た。
今回も恐らく、叔父がそう言わざるを得ない何かがある。
そう思ったスルクスが、デティートと共に
隣の魔王城へと、訪問するのだった。




