プロポーズ 2回目
SNSにて
『私の短い人生においてただ一
つ誇らしい事を挙げろと言わ
れれば、私は迷わず君に出会
うことができたことと答える
だろう。
君に好かれるという類い稀な
き幸運を私は逃さなかったと
いう事に、過去の私に心の底
から賛辞を送りたいとすら思
う。 』
『私達はこの二年間蝸牛のよう
にゆっくりと、それでいて海
のように深い愛を育んできた。
そのことは誰に否定されよう
と、私の心が証明してくれる。』
『なれば私は肯定しよう。私の
人生はきっと後悔だらけだと
は思うけれども。
それでも。君と会えたことだ
けは、ずっと燦然たる素晴ら
しい事実としてこの胸に輝き
続ける。 』
『だからこそ。君とこれから先
も共に居たい。 』
『私は宣言しよう。
私が作り出す、君と作り出す
この未来を君と共に見ること
が、私の一番の夢であると。』
『私はこの夢を叶えようと思
う。 』
『泥濘に足を取られるやもしれ
ぬ。
深い崖が道を塞ぐかもしれ
ぬ。 』
『それでも。
私たち二人ならば、きっと道
が作れると。 』
『最後に振り返った時に、それ
はそれは素晴らしい道がある
と。 』
『私は信じる。』
『太陽が身を焦がすとも、君に
きっと私は会いに行く。
だから君も。
私に会いに来てほしい。 』
『心身に疲労が溜まろうとも。
私は君のもとに必ず帰ろう。
だから君も。
帰ってきて欲しい。 』
『また、会おう。
私たちの、家で。 』
『要約↓
とても暑いですが、気をつけ
て行ってらっしゃい。 』
(返信)
『プロポーズかなって思ったら
愛溢れる行ってらっしゃいの
挨拶でした』
私はプロポーズのつもりはなかったのだが。
向こうは『あれはまごう事なきプロポーズだった』と譲らない。