異世界? マジで異世界?
どうも! Genshoです。少し文字数は短くなっております。プチ章だと思ってください。
おい、おっさん......
「なんだ、小僧」
この状況って結構やばいんじゃないの?
「今更そのセリフが言えたとは感心だな。いや、ただ単にバカなだけか?」
「ウルセェよ! ほんとにやばいだろって!」
「だからさっきからそういっておろう」
「んで? どうすんのだ?」
と、おっさんは呑気に聞いてくる。
どうするもこうするも、でてきたもんは退治するっきゃないでしょ、
──と一発で気持ちよく言いたいのだが、相手が相手だ。
「なぁ、おっさん?」
「なんだ?」
「僕、「奴」に勝てる?」
「ああ。勝てるぞ」
「嘘つけ」
嘘じゃない、とおっさんは否定しようとしたのだろうが、僕が脳内でそれを遮る。
「いい。行く」
「......そうこなくてはな」
はぁ、面倒ごとに巻き込まれたな。
「うるさい。ここから始まって行くのだぞ? お前の「日常」が......?」
それを言うなぁ!
「ああああああ!!!! くそっ! くそっ! クソヤロォォォォ!!!!!! お前のせいでっ!」
「落ち着け、相棒。俺はお前にメリットをもたらしているんだぞ?」
あーはいはいそーですね〜ありがとうございま〜す
「ほんとに思ってないだろうそれは......」
っと、どうこう言っているうちに、もうこの森か。なんだっけ名前。しゃ? しゅ? しょ?
『シュヴェル』
それだ、「シュヴェルの森」僕はお世話になってたわけだが、ぶっちゃけ僕ってどれぐらい成長してんのよ?
「......知りたいか?」
意味ありげに言葉をにごらすおっさん。僕はそれを即座に断る。
「いや、いい。やめとくっ」
顔の前で手をブンブン振る僕。
「賢明だ」
それに対する答えが5文字で終わった。
ったく、いくら僕が弱っちぃからって、その反応は冷たすぎないか?
「まぁ、「奴」と戦ってみればわかる。ほぼ一瞬で終わるぞ」
「うわっ、即死かよ。そう言うの言わないでくれよ、めっちゃ怖いから」
「うむ、それはすまぬな。確かに死んでいくのは怖いものだな......」
「当たり前だよっ!」
ついつい大声で突っ込んでしまった。
でもその時はまだ、おっさんの真意に気づくはずもなかった......
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それから歩く事十数分。
僕たちは『シュヴァルの森』に無事到着していた。
「シュヴェルな」
「あ、そうだっけ......」
「お前大丈夫か?」
少なくともおっさんよりは大丈夫だよ......
「おい」
「なんだ、相棒」
「......小僧とは呼ばないのか?」
「呼んで欲しいのか?」
「ほざけ。冗談だ」
「......呼ぶぞ、たまにな」
「そうですかい」
「......なんだ?」
突然声を上げるおっさん。
「何が?」
「話があるのではないか?」
「......ああ。僕、勝てる?「奴」に」
「......ック」
ん? 今変な音聞こえなかった?
まさか、『奴』!?
「フハハハハハハはは!!!!!!」
「!? おっさん!?」
「あぁ馬鹿馬鹿しい。お前は本当の能無しみたいだな」
「悪かったな、バカで......」
「おい、大谷敏嗣!」
突然おっさんが吠える。それとともに地面が震えだす。
「よく聞けよ、お前は今から一時間もせずにこの世界の英雄になるぞ』
「んあ? なんじゃそりゃ? そっちの方がだいぶん馬鹿馬鹿しいぜ?
まぁいいや、行こうぜ? 英雄になるんでしょ? 僕」
「ああ、その通りだな」
そして僕 達は数分後、本当の意味での「異世界」を知ることになる。
眠い。