異世界? 何それ美味しいの?
どうも! Genshoです。今回はあえて、異世界が嫌い(?)な男の子を転移させました。作中で言ってることと僕の作風が矛盾してるのは気にしないでください!(汗)
[この作品はフィクションであり、実在する人物、団体、事件とはなんの関係もありません。ご了承ください。]
僕の名前は、大谷敏嗣。ごくごく平凡な、大学2年生だ。
来年で二十歳という年を迎え、成人となるが、実際実感なんて湧くもんじゃないし、ぶっちゃけそんなんどうでもいい、と思ってしまている自分がいる。
普通に勉強して、普通にラノベ読んで、普通にバスケやって、そんでもって普通に病気で死んで逝けれるのならばいい。
ていうかそれが理想であり僕の夢だ。もしかしなくても全人類の願うことだろう。
そんなことを思いながら僕が自分の部屋の中で作っているのはガン●ムのプラモデルだ。4'000円だ。
人は多々の感情を持つ。例えば僕が今急にキレて目の前のガ●ダムを壊すとか......
ガチャァァァァン
「うわ、しこった」
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!! 僕史上最高傑作がぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!
──みたいな。
んなのに、あいつときたら感情どころか人の気も知らねぇで......
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......あれは先日のこと、昼休みの学校で僕が孤独に某熱血スポ魂もののラノベを読んでいたら、隣の席のギャル系ビッチ、小町ゆか がいきなり声をかけて来た。
彼女はこの年頃のギャルにしては珍しく、リア充感たっぷりの差別的な発言や行動をあまりしない。裏があるのかは知るよしも無いが、とりあえず表向きでは誰にも優しく接してはいる。その確たる証拠が今こうやって僕にに話して来ていることだ。
「ねぇそれラノベってやつでしょ? 敏嗣毎日よく飽きずに読んでるよね〜。そんなに面白いの?」
果たしてリア充はオタクにこのような発言をするだろうか。
──否。ただこいつが天然なだけかもしれんが。
「ん、まぁ面白いよ。何か貸そうか?」
まぁ、僕もそれなりにコミュ力はある。布教程度にそう聞いたのだが、
「いい。気持ちだけ受け取っとくよ。うち『異世界』? とかよくわかんないし」
ピキッ......
もう漫画だったらこんな効果音とともに青筋が顳顬どころか顔中に入ってたね。
御察しの通りこの発言に僕はこれまでにない憤怒の感情を覚えた。
わかってる人ははわかってくれると思うが、ラノベ=異世界で結びつけるんじゃねぇぇえええええええ!!!!!!!!!!!
この感情の大きさは、オタク=きもいと言われた時と同じかそれ以上の大きさだった。
お前ら! 全世界の鉄道オタクに謝れ!!! 鉄オタ のどこがキモいと言うんだ!!
話が逸れたが、僕から言わせてもらえば、この世界には日常系のラノベもたくさんあり、数々の名作を生み出してる中で、いつからか、なぜか、
「ラノベはやっぱ異世界っしょ!」
という僕的にとても迷惑極まりない概念が出来てきてしまった。
「はぁ? 異世界? 何それ美味しいのぉ?」
という僕の魂の叫びも異世界崇信派にかき消されてしまう。
はぁ。あ〜あ、せめて『僕妹』を語り合える友達がいたらいいのに......と思いながらガンダ●のゴミを片しつつ考えるが、残念な現実が見えることしかない。
僕ははっきり言って友達は少なくはないが、非オタの友達の方が多い。長い付き合いのはずなのに、オタク、しかもオープンなオタである僕とここまで付き合ってくれてんのはとても嬉しいし、感謝している。
まぁ、そんないい友達はいても、この概念が覆んないのも事実だし。
パァァァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
「──っ!なんだこれ!! うわっ! まぶ、眩しい!」
......なーんてことにもならないし。まっ、所詮異世界なんて作り物さ。
僕はこの現実世界で生きていくんだ。
一人で。ずっと。永遠に。
「悲しいなぁ......」
はあぁぁぁぁ。なんでオタクは差別されるんだろうな。誰だろうね? こうなるきっかけを作ったやつは......末代まで祟ってやるっ!
まぁでも異世界系にも面白いやつは多々あるんだけどな〜「あのすば」とか、「ダン待ち」とか。
決して僕は非日常系の作品を否定するわけではないが、それでも日常系が無視されるのはやっぱ悲しい。異世界は行ってみないとわからない世界だからな。
「なら行ってみるか? 小僧」
「うわっ!?」
!? びっくりした〜。どこだ? ってか誰だ!?
今自分の部屋には当然僕と●ンダム(残骸)しかいないし、うちの両親は共働きで、兄弟もいないので、家にも誰もいない。はずなのに......
「ここだ。お前の頭の中だ。まだ俺は名乗っていい存在じゃない。さぁ、答えるんだ」
突然話しかけてきた上にさらに意味のわからないことを口走る誰か。理解のしようがない。
突然私はあなたの脳内からあなたに話をしてますーったってSo信じる人いないと思う。そしてお前は僕に対してなんの問いを持ちかけたんだ? 答えようがないだろう。
「俺は......ごにょごにょに行かないか? と聞いたのだが......
そうか、信じないか。ならば『外れ』のようだな。
しょうがない。強制的にでも転送かせるか......」
それでもなお一人ぐちゃぐちゃと喋っている。会話という人間だけが持つコミュニケーションの方法を知らないのかね?
「お前さっきからなに言ってんの? ごめん僕平凡だから、伝わるように話して?」
「はぁ。ムカつくやつだな。俺様を誰だと思ってるんだ......
もう一度だけ言うぞ! 我が問いに答えよ!
わからないならぃ......ごにょごにょに行ってみるか!?」
あ〜最後の方声荒げたから聞き取れなかった〜
「う〜ん。ならか〜。中学の修学旅行で行ったしな〜」
「あ、いや違うぞ? 奈良じゃない。『異世界』に、行ってみないか?」
あ? こいつ何言っちゃってんの? もしかして(頭)湧いてる?
「はっ、そんなハッタリ。通じるわけないだろ」
「......お前、今俺様がどこで喋ってるか分かって言ってんのか?
知ってて言ってたらお前天才だろ。褒め称えてやるよ」
「どこって僕の頭の中だろ? うん? 頭の中?」
頭の中? in the head? 脳内? 妄想? あ──
「僕の妄想が具現化されたのか!」
「いや違うわ!」
いやー、僕が実はこんな妄想していたとは気づかなかった。本当は異世界に行きたかったのか? いや、そんなはずは......
ってか妄想だとしたら僕は端から見たらただのおかしいやつじゃねぇか! やばい恥ずかしっ! 家に誰もいなくて助かった感はあるが、一人で喋ってる自分を想像して悲しくなったぞ!?
「お前! さっきから俺の話を無視した上に勝手に間違った理論押し付けて納得してるんじゃない!!」
「いや〜、さっぱり意味わからん。なにが起こってんの?」
「この俺様が、直々に我らの世界に導こうとしているんだ。感謝の一つもなくてなんと心得る」
「俺様とか言われてもなー、僕おっさんの地位わかってないから。うん。偉そうにしてる頭の中に出現した変な人としか思ってないから。
ってかまず信じてないから。異世界に行く云々より、『異世界の存在』自体を」
「......そうか。信じてないか」
「ああ。ご期待に添えずに申し訳ないが、僕はこの現実を受け止めて生きると決めているからな」
「......それはいいことだ。だが、お主には来てもらわなければいけない理由があるっ!」
いきなり吠える変質者。その周りには見たこともない『赤』が染まっていた。
ゴォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!
「──うっ! これは!?」
熱いっ! 体が......燃え......てる......よう......だ。
「熱いだろう? 俺の現役時代と同等の火力だからな。いや、それよりも少し劣るか......」
な? 何を行ってるんだ? 火力?
──っ! もしかしてお前!!!
「その後をお前は想像してないからわからないが、おそらくそのもしかしてだ。」
──くそっ。やっぱりっ!!!! こんなことがあってたまるかよ!
「そうだ。俺様はドラゴンだ。
一応現役時代は黒き獄炎龍として名を馳せた。
まぁ、よろしく頼むぞ。まさかとは思うが断るとは言うまいな」
「意味......ワカンねぇ。僕......どうなっちまうんだよ???」
「どうにもならんさ。お前は俺様の頼みを聞いてれば悪いようにはならん。
まぁ、タダでとは言わぬ。当然それに見合う代価をくれてやる。
ほれ、意識の消える前に何か言ってみろ」
意識が消えるだと??? ふざけるなよ! なんで好きでやってるわけじゃないのによくわかんない中年のドラゴンのいいなりにならないといけないんだよ!
「いいのかそんなこと言って。俺様の下僕になれるなんてことそうそうないことだぞ。光栄に思え。ほれ、代価は何がいい」
決まってんだろそんなもん......
「僕を......」
「お前を......?」
この僕がこの世界からいなくなる瞬間に願うこと──それはっ!
「元の世界に戻してくれ」
「無理だ」
「即答かよ......」
僕はこれだけ言い残して、大好き(?)な現実世界とGood good byeした。
えーと、分かる人にはわかると思うんですけど、僕前書き後書き全話に書いてるんで、ネタがつきました。
「じゃぁ書かなきゃいいじゃん!」
そう言う問題じゃ......そう言う問題ですよね。
でも、数少ない僕のファン(もはやいるのか?)と触れ合う数少ないチャンスですので、書き続けます。
これからも、Genshoを宜しくお願いします!!