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聞こえない、聞いてない。

訪問していただきありがとうございます。

「ああ…。いや。お役にたてて良かったよ。」

監視員の前なので、父がロナウド様に対して婚約者の父っぷりをはっきしている。とりあえず、ここを立ち去らなければ…。陛下や宰相様にも、この事を報告しなければいけない。

「では、監視を頼む。私は、陛下に事の詳細を伝える。義理父様おちちうえ、私と一緒に来てください。ローズは、王妃様の所へ。途中まで一緒に行こう。」

3人で、てくてく歩いております。途中で出会う侍女や女官、従撲、城に勤めているお偉い様達にチラチラと視線を頂ながら…。ちなみに…私の右隣には、父。腕を出されたので何の気なしに父と腕を組んだら、ロナウド様が何故か私の左隣に来て私の左手をとったから思わず左手をひいてお父様にしがみついてしまった。そして、何故かお父様が勝ち誇ったような表情でロナウド様を見て笑ってた。ロナウド様は、また眉をよせていたけれど、1つため息をついてから、私の横に並ぶように歩を進めていた。なんだったんだろ。今のやりとりというか…。

王妃様の部屋の前に付き、私は父から腕をはがした。

「ありがとう。お父様。また後でね。」

「ああ。後でな。」

私の髪の毛を撫でるようにして、父がロナウド様と共に陛下の執務室へと向かっていった。私は、王妃の部屋の前に立っている近衛兵に声をかけ、王妃様に取り次いでもらった。

「ローズ!無事でよかったわ!」

私は、あっという間に王妃様に抱き締められていた。うお…もふもふだな。いいにおいだな。なんておっちゃん的な感想をいだいてしまったよ。おかしいなぁ。前世は、女だったはずなのに。

「ご心配おかけして、申し訳ありません。ですが、私は大丈夫ですよ?」

「貴女が大丈夫なのは、わかります。でもね、危険な事をしてほしくはないの!」

私も、したくはありません。とぽそっと告げると王妃様は、クスクスと声をだして笑った。

「それで?隠密が動いたのですって?ここからどうするの?」

「その事ですが、先ほど父が隠密に連れられて城に来まして、今現在隠密は、牢です。父は、陛下の執務室にロナウド様と行かれました。」

詳しい内容を王妃様に聞かせていくうちに、王妃様の表情が笑っているのになにか不満が滲みでてきていた。

「そう…。よくわかったわ。」

王妃様が覚悟しておきなさい…ロナウド。ってぼそって言ったのは、聴こえなかった事にしよう。うん。そうしよう。そんな事を考えていると近衛兵が晩餐会の準備がもう少しで整うという事を告げた。王妃様は、晩餐会用の王妃仕様の正装をしているけど、私はまだ着替えおえていない。私的にはこのままでもいいけど、王妃様は、不満らしく、王妃様の部屋に用意してあった私の晩餐会用ドレスを侍女や女官総動員させて私を着飾らせた。本当であれば、湯槽で磨きをかけてからドレスを着る事が望ましいが、そんな時間はない事に対しても、王妃様は、不満を口にしていた。うん。これも私は聞かなかった事にしよう。どうにか…というか…流石といっていい。王妃様付きの侍女と女官のスキルがすごすぎて、出来上がった私を私自身が思わず、誰だ!?と思うほどの美しさだった。

「皆様、ありがとうございます。すごく綺麗にしていただけて…。」

私が感嘆の声をもらすと、着飾ってくれた侍女と女官が滅相もございません!と声をそろえた。王妃様にも感謝すると、私は当然の事をしたまでよ。と言われてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。だって、ロナウド様とは婚約していないんだもん。偽なんだもん。まぁ、でもこんな素敵に着飾るなんて今後ないだろうから、楽しませてもらうとしますか!アルザムの皆様に気は抜けないけど!


扉が叩かれ、晩餐会の準備が終わった事を衛兵が告げた。さてと!もうひと頑張りしますよ!!

次の作品が書きたくてしかたない病


だがしかし、この話の最終話を書き終えるまでは、我慢

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