閑話‐『新たな婚約者2』ロナウド・クリストファー
訪問していただき、ありがとうございます。前回に続き、閑話です。
「聞いておるか?ロナウド。」
「は、はい。」
「時間があれば、私はこの偽という事に反対なのだがな。そこにも書いてあるとおり、アルザム側が第2王女を連れ、一月後には、この国に参るというのだ。まずは、書簡にて、お前にはすでに新たな婚約者がいる旨を伝えてある。が、この国にアルザムが来ることを拒むことは不可能だろう。いくら新たな婚約者がいるから、来ても無駄足を踏む事になるといっても、あちらとしても書簡だけで婚約を聞いても諦める事がないのは目にみえる。国を強固にするため、できるならばエルナを婚約者にと、進言した我等にも、お前に辛い想いをさせた分、お前の新たな婚約者は、お前自身が選び添い遂げさせても良いだろうと思っていたのだ。だが、今しばらくはと、時間をおいたことが仇になり結局は、我等が偽という形でお前の新たな婚約者をたてることにした。お前にも、申し訳ないと思うが、お前の新たな婚約者にと書簡に明記しすでにアルザムに通達されているロゼリアにも、申し訳ない事をしている。それに、まだロゼリアは、この事を知らない。」
陛下がロゼリア様の名前を口にされたとき、やはりロゼリア様が…。という思いが込み上げると同じにロゼリア様の笑った顔や泣いてる顔が脳裏に浮かぶ。
「父上は、偽という形でなくてもロゼリアをお前の正式な婚約者にしようとしたのだ。だが、あのロゼリアの事だ、偽という形でさえもお前の婚約者になることを拒むであろう。ただでさえ、マリアの王妃教育の手伝いを無理矢理させている所もあるのは、お前も承知しているであろう。マリアの王妃教育の手伝いをやめると言いかねない。それでなくともあの一件で1年間の予定が半年になったのだ。誓約書をたてにとられ、今すぐやめると言われたら困るのだ。ロゼリアを無理矢理マリアの教育係にさせたり、あの盗賊の所につれていったりさせたことを母上に私と父上がどれだけ怒られたかお前にも見せてやりたい程だった。ロゼリアを無理矢理マリアの教育係にしたのは、ロゼリアの顔を見ることができるからまだ少しは怒りが少なかったけれど…。だから、今回の一件も、母上には、ロゼリアをお前の正式な婚約者にと思っている事を伝えてある。表面的には、宰相を含め我等以外、ロゼリアを正式なお前の婚約者とすることで、会議を開く。ロゼリアの身分が問題になるだろうが、王妃の親戚であることを公表すれば、文句も言えまい。今はこの国の中での権力争いをしている時ではないと、議員の貴族達も充分わかっているだろうからな。だから、後はお前がロゼリアに対し、偽であることを隠せばいいのだ。ロゼリアにもお前にも申し訳ないと思うが、時間がないのだ。」
「偽…。」
ぽつりとこぼした自分の声に違和感を感じる。偽でなくてもと…自分の心が叫んでいる。
不意に、ああ、なんだ。そうか…。そう言うことか…。と自分自身納得した。私は…ロゼリア様の事を好きなのだ…。女性として、生涯の伴侶として自分と共に生きてほしいと望んでいるのだと…。
「わかりました。ですが、ロゼリア様には、私の口から婚約者になってほしいことを伝えたいと思います。」
「そうだな。その方が真実味が増すであろう。ロゼリアを謁見の間に呼び出す。お前も一緒に来るのだ。ロナウド。」
「御意。」
陛下と殿下は偽でいいというが、自分の気持ちがわかった以上、ロゼリア様に私の気持ちを伝えなければと…強く、強くそう思った。私には、偽という気持ちはない。本当に婚約者になってほしい。私を受け入れてほしいと…。ただ、ただ。願うばかりだ。
ロナウドの気持ちが、あまり伝わらないかも…。文才がないって致命的 orz




