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旗は忘れた頃にやってくる

訪問していただき、ありがとうございます。

「ふむ…。」

「どうされますか?父上。」

私…何故ここにいなければいけないのでしょうか?背中を変な汗がつたっている気がしてなりません。


事の発端は、城に舞い込んだ1通の手紙。城にくる手紙は、まず門番が手紙の中身をあけず、外見を一通り調べる。問題がなければ、宰相様の所に届く。宰相様は、誰が誰に送ったのか、振り分け作業を行うと同時に、魔力を使い、呪いなどの魔力がかけられていないかもチェックする。呪いなどの魔力が込められる事は、年に1度あるかないかなので、この国がどれだけ平和か分かるだろう。魔力検査を終えた手紙は、個人々に渡される。もちろん、平民から王への申し入れもあったりするが、王は、一通り目を通し、申し入れを受けるかどうかは、城に勤める重鎮達と王の会議によって決まる。重鎮達がイエスと答えを出したものを王がノーにすることもあるし、重鎮達がノーと答えを出したものを王がイエスとすることもある。意見が食い違った場合意見を交わし、最終的には、多数決の民主主義だ。

「会議を開く他あるまい。困ったものだな。ロバート。時間を調整しろ。」

「かしこまりました。」

宰相様がお辞儀をして謁見の間を退室した。


まず…手紙の内容にふれなければこの私がここにいる状況がわからないだろうから、説明するけど…。手紙は、隣国であるアルザムの王からだった。アルザムは、今はこの国と友好を保ってはいるが、以前、侵略計画をしていたフラウ国をこの国が先に吸収してしまい、その際、いざこざがあったらしい。そもそも、フラウ国は、会社で言えば吸収合併されたようなものだ。国という成り立ちではないが、王妃様の実家は、この国の三大貴族だ。さらに言えば、私の父が元皇太子という立場なので、これまた複雑になってしまうのだが、父がフラウ国の王になるはずだったが、この国に留学していたとき、平民の母と出会い恋に落ちた。もちろん、父の父、私にとって祖父にあたるフラウ国の王は、反対したけれど、幾度となく話し合いを重ねて、フラウ国の王は、王弟へと受け継がれ、父は、母と結婚したのだ。王弟の子が現在この国の王妃である私の叔母だ。叔母が皇帝陛下と結婚する時、フラウ国は、この国に吸収され、現在にいたっている。王妃様には、弟がいて、私にとっては叔父という存在だが、会った事は記憶にない。小さい頃に連れていかれたとのことだが覚えていない。叔父には、15才になる子息がいて、今度国の学校に入ることになっている。その子息の婚約者がナタリア様だという事を先ほど聞いたばかりだ。それがなんの関係があるかって?私には、まったく関係ないと思うのだけど、手紙を寄越したアルザムの王は、セルゲード公爵家が没落した事を聞きつけ、さらにエルナがロナウド様の婚約者じゃなくなった事を好機にとらえ、アルザムの第2王女とこの国の三大貴族の子息と婚約させたいと所望してきたそうだ。第1王女はすでに他国に嫁いでおり、アルザムの跡継ぎである第1王子は、アルザムの貴族と婚約が決まっており残るは、第2王女だけ…。駒になるのが王族の子女としての定めだろうが、この婚約は何かきな臭いものを感じる。アルザムがこの国を快く思っていないのは、今でも感じられるのだ。表面的には友好的でもフラウ国をこの国にとられたという風に感じているのだろう。友好を示す形として、婚約を申し入れしたのだろうけど、アルザムはこの婚約がまとまり次第なにかしてくる可能性が大きい。で、先ほどの話に戻るがアルザムの第2王女は、15才、年齢的に一番近いのは、叔父の子になるが、すでに婚約者ナタリアがいる。そうなのだ。残すところロナウド様しかいないのだ。年齢は離れているが問題になるほどでもない年のさ。だからといって婚約などということになったら最悪アルザムの侵略の手掛かりになるやもしれない。それでは困るという事で私が呼ばれた次第です…。な、ぜ、に!!!

嫌な予感しかしませんが…何でですかぁああ?!

ロゼリアの説明で、今の状況がわかるか不安です。正確に言えば、王妃は叔母という名称ではありません。ロゼリアの父にとって王妃が従妹なので…。親戚筋関係の呼び名って調べたんですけど、細かくてその呼び名でわかるの?とおもったので叔母としました。親戚の叔母さんには代わりないので…。


はい。面倒なだけです…。

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