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え、嘘でしょう?

訪問していただきありがとうございます。

はぁ…いきなりタメ息から始まってすみません。

どうも。つい先日、思い出したくもない事を、思い出してしまい現実逃避したい、ローズ事、ロゼリアです。

なぜ、タメ息をもらしたかって?まぁ、皆様ご想像通りです。強制収容の日なのです。先ほど、王宮の騎士が私を連行にやってきましたとさ。もちろん、平民でも17才になれば、誰でも王に謁見するという名の魔力検査が行われるのですがね。魔力が少なかったりそれほど重要な魔力ではなかった場合は、その日のうちに、家に帰ることができるのにさ。私なんか、2日前までは、帰る気満々だったさ。あんまり謁見も、興味なかったし。でもさ、我父親ながら、騎士が迎えに来た時の対応には、本気で忘れていたと見える。

「は?謁見?…ローズが?なんで?」

なんで?じゃねーよっ!

「17才を迎えられた娘さんは、平民でも城にて王との接見と魔力検査を行うという法があるのです。…ご存知では?…。」

「えっ!ローズ!もう17才なのかいっ!?」

マジかっ!!流石の私でも、父が娘の年齢を忘れているとは、思わなかったよ。去年も、食堂の営業が終わって、宿屋の仕事が一段落したところで、御祝いしてくれたはずだよね?まさかの誕生日だけ覚えてて年齢を忘れていたってことですか?!

そしらぬふりをしているだけかと思ったのに…。

まぁ…その時の騎士の表情ったら、あれは、笑えるものがあったね。というか…父よ。娘の年齢ぐらい覚えていてくれよ。やっぱり、母がいないとダメなのか?そう、私には、母がいない。私が10才の時、母が病で倒れそのまま亡くなったのだ。私が前世?といっていいのだろうか日本人として生きていた時も、私が10才の時母が亡くなってしまっていたので、いまさらだが、そんな所までも同じじゃなくていいのになとか思う。どちらの母も優しかった記憶しかない。私の前世の記憶は、22才で終わっている。結婚はしていなかった。平凡に大学いって、さあ就職ってときに目の前にダンプカーがせまってきていた所までは、鮮明だ。多分、そこで死んだのかな。まだ向こうの父さんは、生きているのかな。なんとなく、こっちの父に雰囲気が似ているな。はっ!いかんセンチメンタルになってしまった。とにかく…問題は今だ。父がクローゼットの奥にしまいこんでいた母の形見のドレスを着ているのだが、古いドレスだけれど保存がいいのだろう、状態がいい。そして私の体型ともぴったりフィットしている。


コンコンと扉がノックされたので、返事をすると、扉をあけた父が目を潤ませて私をみる。

「ローズ…。」

「今日、お城から帰るときケーキ買って帰ろうね。お父さん。」

私がそう言うと、うんうん、と感無量な表情で頷く父。

「じゃ、行こうか?」

「うん。」

食堂に父と一緒におりていくと、食堂をいつも手伝ってもらっている近所のおばさま達に感嘆のため息をもらう。

「おやまぁ!流石セレスの娘だねぇ。」

「綺麗だよ。ローズちゃん。」

「ありがと。」

ちらりと父を見上げるとまだ瞳が潤んでる。どうみても、この先何かがおこるであろうと頭の中では考えているのだろう。

「じゃあ、みなさん夜までには戻る予定ですので、それまで宜しくお願いします。」

あいよー!とノリのいい返事をもらうと同時に食堂の前でまっていた騎士が馬車の扉をあけて、私と父を中へと誘った。


「お父さん、私の年もしかして覚えてなかった?」

「うっ…。ごめんよ…。誕生日は、覚えていたんだけど。ローズが元気に成長していくのが、ただただ、嬉しくてね。」

もう…涙ぐまないでよ…。まぁ、こんな優しい父だからこそ、権力争いを退いたんだろうなとも、安易に考える事ができる。でもさ。一言言わせて。ものごころついたぐらいにでも、お父さんが元皇太子だったってことを伝えておいてほしかったよ。そうしたら、もっと早く私は目覚めたかもしれないのに!

ま、考えても仕方がない。この2日間で考えたフラグの回避を頑張るとしますか!



のんびり更新できるといいな…

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