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ブラックロナウド様降臨

訪問していただき、ありがとうございます。

事件です!緊急事態です!ロナウド様は、私をどうするつもりなのでしょう!

「ロゼリア様…すみません。」

はぁああああっ!!?ちょ!何馬から降りてんの!!何しようとしてっ!

「そうそう。大人しく言うこと聞いていればお前にゃ、危害をくわえねえ。」

ロナウド様っ!!?

「取りこぼす予定は、ありませんが、念のため備えていただけますか?馬と馬車に危害をくわえないためにも、少しの間、馬車から降りていただけますか?」

ぞわわわわっ。ロナウド様黒っ!ブラックロナウド様降臨ですよ!その笑顔怖すぎます!降ります!降ります!はい!降りました。お馬さん安全な所で待っていてくださいね!


ぼそぼそとロナウド様が愛馬に何か呟いたあと、馬のお尻を叩くと馬か城に向かって走り出した。山賊だか盗賊だかの男達が訝しげにそれをみていた。


「おいおい!にーちゃんはいらないんだよ!俺達の話聞いてなかったのか?!」

ちょっと!そこのお頭的存在な貴方!早く逃げた方が良いわよ!ロナウド様の魔力が怖いぐらいに膨れ上がってるのわかんないの!?なのにロナウド様は笑顔なんだよ!?恐ろしいよ!

「随分見くびられたものですね。…貴方方が足止めしたのは王家の馬車とわかっておいでなのですか?王家の騎士に刃をむけて無事に帰れると思ったのですか?私は、王家よりこの方を守るという任務についている身ですよ?王家の命令に逆らいその任務を全うしないとお思いですか?この…騎士の服はお飾りではないのですよ?ご存じないのでしょうか?」

ひょえええええ~!

ロナウド様!その強さの魔力で攻撃するのですか?!ヤバイですよ!下手したら山賊だか盗賊の命の危険です!

「ああっ?!にーちゃんが騎士だとっ!?」

「聞いてねぇぞ!」

「お頭、ずらかろうぜ!」

って!?おいっ!知らなかったのかいっ!

その会話がロナウド様にも届いたようで、少しだけ魔力が小さくなった。よかったこれなら魔力で攻撃してもあの人達、失神するぐらいだね!

「だ、だが報酬が…。」

「報酬より、命です!」

そうそう!命大事にだよ!

「ご存じなかったのですか…。」

って!ロナウド様相手は戦意喪失中です!魔力を放とうとしないでっ!

「わ…わるかったよ!知らなかったんだ!見逃してくれっ!」

お頭じゃない人がロナウド様に訴えていたけど、ロナウド様の魔力は、放てば山賊だか盗賊が失神するぐらいを維持したままだ。

「ばか野郎!こっちとら30人いるんだ!負けるわけねえ!おまえらっ…」

お頭らしき人の言葉はそこで途切れた。ロナウド様が魔力を放ちお頭と思われる人物を失神させていた。

「他に私の雷を受けたい方、いらっしゃいませんか?」

にこにこ笑ってロナウド様が山賊だか盗賊達に問う。一斉に首を横にふる男達…。シュールすぎ!!

「では、攻撃はしませんが、捕捉させてもらいますね。貴方達には、歩いて王城へ向かってほしいので。ああ、そこに倒れている方も貴方達が運んで下さいね。」

山賊だか盗賊達には、見えていないであろう紐のような鎖のような魔力で男達が繋がれる。お頭らしき人は、どうやら交替でおぶっていくみたいだ。


ロナウド様がピューっと口笛を吹くと、ちょっとだけ先に行っていた馬と馬車が戻ってきた。ロナウド様が愛馬をひとなですると、私に向かって微笑んだ。

「お待たせして、申し訳ありません。話のわかる方々で何よりでしたね。」

って!マジ怖い!!山賊だか盗賊達も顔色青くしてますよ!気づいてますよね!?

「そ…そうですね。」

苦笑いで馬車に乗り込む。ロナウド様の片方の手には、魔力の紐のような鎖のようなものが絡みついていた。

「では、参ります。」

馬車がガタゴトと動き出す。少し早いペースだけど、山賊だか盗賊達は、強制的に引っ張られているので小走りだ。

うわああ…可哀想だけど、ロナウド様に喧嘩売ったのは、貴方達ですからね?同情はしませんよ。

ロナウド様が楽しすぎる…。

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