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山賊、もしくは盗賊

訪問していただき、ありがとうございます。

ここは一つ私に害がないということをロナウド様にわかってもらえる事が一番なんだろうが、どうすれば、それが可能なのか?


ぽっ…ぽっ…ぽっ…ちーん


はい。考えるだけ無駄でした。すみません。私、そこまでハイスペックではありませんでした。魔力だけはハイスペックなのにね。一番最初のフラグをへし折る事に精一杯で、フラグが折れたから普通に暮らせると思っていたんだもの。他の事なんて考えてなかったわ。

でも、変な方向に話が進んで私はマリア様の王妃教育の手伝いをすることになってやっと1ヶ月…。そろそろ本気で普通に暮らしたい。王妃教育の手伝いは、いいとしてもロナウド様に敵認定をいつまでもされているのは、私のこの先の人生が危うい。

「この『ドライフルーツ』というものは、ロゼリア様が考案したものなのですね。」

「え、ええ。保存がきく甘味があったらなぁ…とおもいまして、色々な果物を魔力で乾燥してみました。」

この世界には、保存料とかいう存在はない。いや、前世でしっていた保存料があったとしても、どう使えばいいか私はしらない。

「なるほど。乾燥していれば日保ちはしますね。」

魔力のムダ遣いって思っていらっしゃいません?でもさぁ…食って大事だよ。私だって魔力があるからといって、その季節に食べることのできない食べ物を育てる事はしないもの。この世界は、日本と同じ四季がある。日本の小説だから色々日本的な事がおりまざっているがビニルハウスなんてものはない。魔力を使って気候をそこだけコントロールはできるが、コントロールをするのは、畑の不作を防いだりするだけだ。季節を違えたものは、売れないのだ。

はっ!私としたことがつい…食物の事になると熱く語ってしまうところだった!

「ええ…。そうですね。」

ガタゴトと馬車がゆれる。一番最初に乗って城に行った馬車とは違う一人用の馬車だ。それでも、やはり乗り心地は、通常の馬車に比べるといい。一見、人力車っぽい馬車だなと、前世日本人の私は、コレをみて思ったものだ。もちろん、馬を騎乗して操っているのはロナウド様で私は、車のほうにのっている。


ヒヒーンと馬の嘶く声がしたと思った瞬間、殺気が膨れ上がった。弓矢が地面に突き刺さるすんでのところで、馬車や馬に弓矢があたるのを逃れたが、目の前には山賊…盗賊…そんな言葉がぴったりの風体をした男達が似非ら笑いを浮かべて30人ほどたっていた。背中に弓矢を背負うもの、手にナイフや斧みたいなもの、どうみても戦闘する気配がただよう道具を皆が皆持っていた。

「何か用か?」

ロナウド様は、私が聞いたことの無いような声で相手を威嚇する。その声質は、小説の中で『私』を断罪していた声質に似ていた。

「お前にゃ、きょーみねぇーな。おれたちゃ、そこに座ってるおじょーさんに興味あるのさ。悪い事は言わねえ。お前、馬を馬車から切り離しておじょーさんおいて大人しくたちされや。」

にやにやしてんじゃないわよ!気持ち悪っ!思わず鳥肌たっちゃったじゃない!

「何?」

「聞こえなかったのか?お前にゃ、興味ねぇの。俺達の相手は馬車のねーちゃんだ。」

ちらりとロナウド様が私を見る。ま、まさか置き去りになんてしませんよね?!そんな事したらどうなるかわかってますよね?ロナウド様!!

「彼女を置き去りにしたら、彼女はどうなるのですか?」

ちょっと!何いってんのロナウド様!あまりの衝撃に鯉みたいに口、ぱくぱくしちゃうよ!

「そりゃ…俺達で廻すのさ。廻した後は娼館にでも売って小金稼ぐとかか?」

ぞわわ…きもっ!だからそのにやにややめて!

「ほう…。」

ちょっと!ロナウド様!感心しないでっ!なんとかして!っていうか、まさかのもしや、私の事助けるつもりないとかなのか?


まずいって!絶対まずい!わかってるよね?!ロナウドさまあああああ


うごきだすー

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