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「あ、あの・・幹也君」
「はい?あ、しーちゃんー!」
「おはよう幹也君」
「おはよー。どうかした?」
「あのね、僕も幹也君に勉強教えたいなー、なんて・・」
「えー!!いいの?俺は大歓迎だよー」
「うん!僕でよければなんだけど・・」
「ありがとー!それじゃあ、頼んでもいいかなー?」
「うん!!へへ」
照れたのか、小さく笑ったしーちゃんに心がキュンと鳴いた。・・可愛すぎるー!!
抱きつきたい衝動を目一杯こらえて、しーちゃんの頭をよしよしと撫でた。
そしたら、しーちゃん真っ赤。可愛すぎるよ君。
そんなしーちゃんを笑ってたら、次の授業の先生が入ってきて、皆席に着いた。
次の授業は英語だった。俺は白さんたちに昔よくアメリカに連れて行ってもらったから英語だけは自信がある。
授業も、理解できる。英語は大丈夫そうだなー。文法とかは、ちょっと苦手だけど。リスニングとかは出来ると思う。
安心した俺は、ボーっとする。不意に右横を向くと、机に突っ伏してる赤い髪を見つけた。
真っ赤だー・・。今まで気づかなかったのに驚くぐらいの、とても目立つ鮮やかな赤。
俺の右目と同じ、赤色。なんとなく親近感が湧いた。
これ染めてるのかなー。それとも俺みたいな突然変異かな。
ジーッと髪を見てみると、根元が黒かった。染めてるみたいだ。
残念なような、なんでかちょっとホッとしたようなそんな気持ちになった。
「・・ん」
そんなとき、反対側を向いていたそいつの顔が俺のほうに向いた。
目を閉じてても分かる、美形。唇の左端に光っているピアスが印象的だった。いや、その前に髪の毛が印象的だけどさ。
唇、痛そうだ・・・。俺、耳には結構穴あけてるけど、耳以外はどうしても開けれない。
だってなんか痛そうだし。開けたいとか思った時期もあったけど。
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