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姿が見えない・・・(38話)
久しぶりの投稿です。
劇は思った以上に好評だった。
「恋!良かったよ!君の演技。途中から演技かわからなかったくらいだよ!」
そう言って、かずひろは近づいてきた。
「・・っ、何を言ってんだよ!」
「本当だって!なんか本当に恋人みたいに見えたよ?なぁ、貝坂」
「あぁ」
「・・・。」
「あれ、恋。顔が赤いぞ?」
「・・・ふたりともいい加減にしてくれないか。・・怒るよ!」
「「そんな顔してたら迫力ないぞ」」
そんな、やりとりをしていると僕は気づいた
この劇の主人公だった彼女がいない。
僕は、たぶんそこらへんで友達と話してるかと思っていたが
違かった、彼女の姿を探してもどこにも見つからない。
「なぁ、かずひろ」
「ん?」
「スバルちゃん、どこにいるか知ってる?」
「・・・えっ、さこらへんにいるんじゃない?」
「それが、劇を終わってからいないんだよ!
探しても見つからないし・・・。」
「えっ」
「僕探してくる!」
「じゃあ、俺達も探すよ」
「はぁ?なんで俺まで?」
貝坂はそう言った。
「いいから、行く!」
「・・ちっ、わかったよ。」
そう言って僕たちは探しはじめた。