「なろうチアーズプログラム」は、受ける作品を書こうと努力している人が報われるプログラムであって欲しい。そして、数字が取れないユーザーも存在価値を示せるプログラムであって欲しい。
皆様おはようございます! シサマという者です。
間違いなく今年のなろうを象徴する大改革と言える、「なろうチアーズプログラム」。
その開始から2週間ほどが経過しました。
ランキング掲載作品はもとより、こうして日々投稿されている新着エッセイにもプログラム登録作品が増えており、ユーザーの関心の高さがうかがえますね。
個人的な調査においては、現時点でそこまで物議を醸す様な広告は確認されず、広告の出るタイミングなどで多少の読みづらさを感じる瞬間がある程度。
まずは無難な出だしにより、暫くは登録作品の拡大が続くことでしょう。
さて、そんな私も僅か1作品だけではありますが、「なろうチアーズプログラム」に登録しました。
以前のエッセイでも登録を仄めかしていた、『エナジードリンク大全』という作品です。
この作品はタイトルの通り、エナジードリンクの歴史や栄養素を考察して効能を言語化し、当時の人気エナジードリンクを紹介・分析したカタログエッセイ。
2021年に完結こそしていますが、現行品として生き残っている商品も多く、興奮を誘う広告(笑)とも相性がいいので、特に迷わずプログラムに登録しました。
とは言うものの、現状は1日ひと桁、たまに1日ふた桁のPVがつく程度の作品であり、収益還元の目安となる「なろうリワード」は、恐らく1年が経過しても回収出来るレベルにはならないでしょう。
そこを踏まえて、プログラム登録はしても口座情報は設定していません。
それではなぜ、私は収益還元が期待出来ない作品をプログラム登録したのか?
その答えは、私の『小説家になろう』サイトにおける、作家としてのスタンスにあります。
私がこの『小説家になろう』サイトにやって来たのは、現在からおよそ6年前の2019年10月。
長い間プロットだけが頭に保管されていた処女作『バンドー』を、何となくでも形にしたい……。
その情熱だけで、サイトの主流やマナーなどを全く無視して執筆に乗り込んだのです。
1話あたり平均17000文字というトンデモ投稿を繰り返し(笑)、約3年半、1370000文字で完結した『バンドー』。
現時点、総合444ポイントから微動だにしないという、呪われてんのかと思うほどの私の代表作ですね(笑)。
その『バンドー』をはじめ、連載小説2作品が「ネット小説大賞」の1次選考を突破する喜びはありましたが、結局私は「受ける作品を書こう」という姿勢には背を向け、自分が納得する作風にこだわる道を選びました。
その過程で書籍化やコミカライズなどの夢や野望はフェードアウトし、「なろうテンプレ作品」への抵抗感や対抗意識も薄れ、エッセイジャンルの読者からは「ジャンクフードばっかり食べてる仙人」みたいなイメージを持たれていることでしょう。
まぁ、楽な方に逃げたのか? と言われるかも知れませんが、確かに読まれないことはさほど苦じゃありません。
役に立たない才能ですね(笑)。
……という訳で、つまり私は「なろうリワード」の換金(アマギフ換券)を目指して「なろうチアーズプログラム」に登録したのではありません。
ただ、「プログラム広告」を自作品に掲載させてあげて、運営さんと広告主にちっさい恩を着せたかったのです。
「なろうチアーズプログラム」は、サイト内にオリジナル作品さえあれば誰でも登録が可能。
そして、そこそこの人気作品が複数あれば、カップ麺レベルの収益還元は決して夢ではありません。
だからこそ、「なろうチアーズプログラム」は「受ける作品」を書こうと努力している人が報われるプログラムであって欲しいです。
加えて、私の様な数字の取れないユーザーも、プログラム広告の露出を少しでも増やすために作品を登録し、「主流に乗れない作家にも、サイト繁栄のために行動出来る存在価値があるんだ」という事実を示して欲しいと願っているのです。
こういう行動は、時にユーザーの鑑的スタンスになりすました「偽善」と取られてしまう可能性があるでしょう。
また一方で、低姿勢なふりをして運営さんや広告主にマウントを取っている「自己満足」と思われることもあるでしょう。
私はどちらの見方も否定しませんね。
ナンバーワンになれないから、逃げや言い訳じゃないオンリーワンになりたい……そんな意地を6年間貫いていたら、迷わずこの結論に着地していました。
「なろうチアーズプログラム」は、まだ始まったばかりです。
今はまだ、プログラム広告の内容を精査したり、プログラム登録する自作品を選考したりする作業が楽しいと感じるでしょう。
しかしながら、人間として収益還元に意識が向かい始めると初心を見失い、システムやリワードへの不満ばかりがエッセイジャンルを席巻することになりかねません。
運営さんや広告主に文句は言うけれど、結局Web作家もろくでなしだよ……という結論が下された時、このサイトも終焉を迎えるのでしょうね。
そうならないことを祈ります。




