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「だめ!」

「離せえい!」

 花は男の腕が動かないように必死に腕を掴んだ。

男はもがく。

「糞ガキがあああ」

 白いハヤブサが男めがけて飛んできた。

 バサバサと、男の顔にぶつかっていく。

「ええい! くそおお!」

獣の腕になった手で白いハヤブサを傷つけた。

肉を裂き、白い羽が血に染まる。

 鮮血が少女の頬にかかる。

真っ白な羽根と朱がついた羽根がふわっと宙を舞っていた。

 白いハヤブサは地面にバサリッと落ちて人間の姿になって倒れ伏す。

「かずさおねえちゃん!」

 男は倒れた女の顔を見て一瞬動きを止めた。

「うあああああああ!」

 頭を抱えて苦しみだした。

 ポロリと水晶を離す。

(あ!)

 光の軌跡を描いてコロンと音を立てて崖の先を跳ね、そのまま黒い泥の海に向かって落ちていく。

 花は落ちていく水晶を追いかけた。

 崖を落ちていても、怖いなんて思わなかった。

 ただ夢中だった。

 掴んだ。

 そう思ったのは泥の中でだった。

 水晶と花は泥に飲み込まれた。



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