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校舎の裏に隠れた花は膝を抱えて丸くなっていた。
どうしよう原田先生が魔法を使えるなんて……
いったいどうして……水晶を取ろうとしてたのかな……
胸のドキドキがおさまらなかった。
座っていた場所の横、校舎の壁が粉々にはじけ飛ぶ。
花は手を後ろについて短く悲鳴をあげた。
瓦礫がバラバラと転がる。
穿たれた壁の穴から女がつかつかとヒールを鳴らして出てきた。
「大人を舐めない方がいいよ!早くその水晶を渡しなさい!」
花は水晶を握りしめてじりじりと後ろに下がる。
虫の羽音が聞こえた。
凄まじい量の虫たちが目の前の女に群がった。
女の叫び声は虫の羽音でかき消えている。
萌が花の手をとった。
「走って!」
二人の少女は駆けだした。
「いったい何があったの?」
「わかんない。ポポンを狙ってるみたいなの」
「けど、萌ちゃんなんであそこにいたの?」
「虫さんたちの観察」
「そ、そっか」
「けど、どうするの、たぶんすぐ追いつかれるよ」
「大丈夫、助けをよんだからなんとかなるはず」
「助け?」




